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星河の覇皇

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第八十二部第二章 国債その十九

「看過出来ない」
「だからこそですね」
「高利の金貸しは許さない」
「連合等にあるそれと違い」
「そして国債もですね」
「それもですね」
「高利ではない、このことがな」
 まさにというのだ。
「救いだ」
「左様ですね」
「返済もその分楽です」
「利子が高くない分だけ」
「それが低いので」
「これがどれだけ助かるか」
 こうも言うのだった。
「今それを思っている」
「国債が多くなっているだけ」
「それだけにですね」
「戦後の借金の返済についても」
「安心出来ますね」
「返す算段はありますね」
「確実にな、サハラ自体も発展する」
 アッディーンはこのことについても断言した。
「むしろ発展する中ではだ」
「戦費もですね」
「国家には付きものですね」
「統一がかかっているのなら」
「それならですね」
「それが入ることも当然のことですね」
「そうだ、そして借金はだ」
 アッディーンは参謀達にさらに話した。
「国家が発展する中では」
「財産ですね」
「そうも言われますね」
「借金も財産のうちだと」
「その様に」
「そう言われるからだ」
 だからだというのだ。
「財務省はどうしても本能的に借金を嫌うが」
「国家としてはですね」
「極端に恐れることはないですね」
「発展する中では特に」
「それがいいですね」
「そうだ、構わない」
 まさにと言うのだった、そしてアッディーンは今度は自軍の陣形を見てそのうえで参謀達に話した。
「今は敵の主力は退いている」
「左様ですね」
「戦線が崩壊し大きく退いています」
「潰走はしていないですが」
「退却を続けていますね」
「今は進撃出来るだけするが」
 それでもという口調での言葉だった。
「だがな」
「それでもですね」
「今も警戒はすべきですね」
「伏兵に対して」
「そして罠に対しても」
「今我々は追撃しているが」
 アッディーンは自軍の状況の話もした。
「こうした時こそだ」
「仕掛けられますね」
「敵軍に対して」
「伏兵なり罠なり」
「そうしたものに」
「伏兵にも警戒すべきでだ」
 それにというのだ。
「機雷にも注意することだ」
「それですね」
「今のところ機雷は見えないですが」
「見えない様に仕掛けられている」
「そのことも心配ですね」
「撤退時に機雷を撒く」
 そうしたことはというのだ。 
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