ハッピークローバー
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第三十六話 二度目の合コンその十五
「あまりね」
「飲まないのね」
「そうなの」
こう言うのだった。
「これがね」
「私は熱燗でもいいけれど」
理虹も言って来た。
「ただ夏はね」
「飲まないわよね」
「暑いのに熱いものはね」
「駄目よね」
「余計に暑くなるでしょ」
そうなるからだというのだ。
「ちょっとね」
「理虹ちゃんもよね」
「冬はいいけれど」
熱燗でもというのだ。
「ホットワインも好きだし」
「それでもなのね」
「そう、夏はね」
この季節はというのだ。
「かな恵と一緒でね」
「冷えたのね」
「そっちよ」
「やっぱりそうよね」
「今も充分暑くてね」
梅雨になりだ、梅雨になると気温が高くなるがそれと共に湿気も高くなり余計に暑く感じる様になるのだ。
「もう湯豆腐なんてね」
「食べられないわね」
「冷奴よ」
理虹は断言した。
「もうこれよ」
「私もよ」
かな恵も答えた。
「今からはね」
「そうよね」
「よく冷えたみずみずしい冷奴をね」
「お醤油かけてね」
「薬味とかも加えてね」
「食べるのよね」
「それがいいわ、じゃあ今度成海っちには八宝菜と」
また成海を見て話した。
「それとね」
「冷奴もなのね」
「出すわね」
「ああ、頼むな」
成海も笑顔で応えた。
「じゃあな」
「その時ね」
「一緒に食べような」
「そうしようね」
二人で話した、そんな彼等を見て周りは夫婦の様だと思った。そうしてそのうえでさらに話すのだった。
第三十六話 完
2022・5・1
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