| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

仮面ライダー エターナルインフィニティ

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第五百九話 歌も歌いつつその九

「戦っている」
「そうなんですね」
「俺はそうしたいからそうしている」
「ここまで強くなることを目指しているとだ」
 シュラは箸を動かしつつ冷静に述べた、黄金聖闘士達は皆浴衣姿で正座している。
「必ず適う」
「うむ、自分の殻なぞ何でもない」
 カミュも言い切る。
「そんなものは突き破れる」
「その時が本当に大事ですね」
 元士郎はカミュに尋ねた。
「殻を突き破ることが」
「そうだ、君もわかっているな」
「俺はそんなに苦労していないですが」
「いや、話は聞いている」
 カミュは鮎にすだちをかけつつ微笑んで話した。
「君もかなりの修行をしたそうだな」
「そうでしょうか」
「匙君はとても頑張ってくれました」
 蒼那が彼の横から言ってきた。
「私が考えたトレーニングの倍をです」
「いつもだな」
「してくれていて」
 それでというのだ。
「自分から。それでです」
「自分の殻を突き破ったな」
「そうしてくれました」  
 こう答えたのだった。
「ですから」
「苦労もだな」
「してきた筈です」
「いや、一誠を見たら」 
 元士郎は真剣な顔で答えた。
「俺なんてとても」
「頑張ったから今がある」
 こう言ったのはエルヴィンだった。
「違うか」
「うむ、そうだな」 
 カエサルはエルヴィンの言葉に頷いた。
「ローマは一日にして成らずだ」
「人は努力してこそ何かになるものぜよ」
 おりょうも言う。
「それならのう」
「匙殿も然りだ」
 左衛門佐は彼を見て言い切った。
「努力し苦労し頑張ったから今があるのだぞ」
「生徒会の頼れる一員よ」
 蒼那はそっと顔を赤くさせ俯いて言った。
「貴方は」
「そうだといいんですが」
「うむ、まさにな」
 アインズも元士郎に言う。
「その実力は努力なくして得られないものだ」
(実際彼かなり頑張ってるよ)
 いつも通り心の中でも呟く。
(驚く位にね)
「これからも期待している」
「そこまで言われると恥ずかしいですね」
「恥ずかしがることがない」
(俺なんかより努力しているよ)
 また心の中で呟いた。
(立派だよ)
「会長殿からも頼りにされているしな」
(というか蒼那さん匙君のこと好きだよな)
 心の中でこうも呟いた。
(どう見ても。応援したいな)
「その頼りに応えることだ」
「匙さんがいてくれて何度か助かっている」 
 紅緒もこう言う。
「そのことは事実だ」
「君は強い」
 駆紋も元士郎に告げた。
「安心しろ」
「えっ、駆紋さんもそう言われますか」
「事実を言ったまでだ」
 その言葉は揺るがないものだった。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧