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ドリトル先生のダイヤモンド婚式 

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第十二幕その十一

「私が言いたいことはね」
「僕もって言うけれどね」
「どうせ自分は結婚というか恋愛には無縁だって言うんでしょ」
「うん、そうだからね」
「そう思うのが駄目なのよ」
 先生に少し怒って告げました。
「兄さんはね」
「それでなんだ」
「そう、そうしたことは思わないで」
 そうしてというのです。
「自分もって思えばいいのよ」
「恋愛をしてなんだ」
「そしてね」 
 そのうえでというのです。
「結婚してよ」
「ダイアモンド婚式までだね」
「幸せに過ごせばいいのよ、兄さんは長生きするわよ」
 サラは先生にこうも言いました。
「絶対にね」
「健康だからかな」
「しかもいつも気をつけているからよ」
 健康なうえにそれを害さない様にというのです。
「だからよ」
「僕は長生き出来るんだね」
「そう、しかも穏やかな性格でね」
 このこともあってというのです。
「怒ることも少ないわね」
「人間怒るとね」
 どうしてもと言う先生でした。
「健康に影響が出るよ」
「そちらも大丈夫だから」
「僕は長生きするんだ」
「間違いなくね」
 こう先生ご自身に言います。
「それで相手の人もよ」
「その僕と一緒だと」
「健康になれて」 
 そしてというのです。
「いつも穏やかな気持ちでいられるから」
「長生き出来るんだね」
「百歳まで普通に生きられるわよ」
 先生はというのです。
「だからね」
「ダイアモンド婚式もなんだ」
「充分に迎えられるわよ」
「だからサラにだね」
「兄さんもよ」
 是非にというのです。
「結婚して」
「ダイアモンド婚式をだね」
「迎えればいいのよ」
「そうなんだね」
「そうよ、というか兄さんがその気になったら」
 それこそというのです。
「すぐに結婚出来るわよ」
「そうなのかな」
「そうよ、即座にね」
 まさにというのです。
「出来るわよ」
「相手の人がいないのに?」
「イギリスにいる私でもわかるわよ」
「今は日本に来ているけれどね」
「いつも通りお仕事でご主人と来日して来たね」
「ええ、けれどお家はイギリスにあるから」
 それでというのです。 
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