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ドリトル先生のダイヤモンド婚式 

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第十二幕その九

「そう思うだけで」
「だからそんなことは思わないことだね」
「というか人の幸せや立派な行いを悪く思って自分がどうにかなるのかな」
 首を傾げさせてです、言ったのはチーチーでした。
「一体」
「ならないよ」
 こう言ったのはトートーでした。
「絶対にね」
「その通りだよ、他の人の幸せとか素晴らしい行いにあれこれ思うより」
 先生も言います。
「まずはだよ」
「自分がどうかだよね」
「自分が努力する」
「そして詩文が幸せになるかね」
「素晴らしい行いをするかだね」
「そうだよ、妬んでもひがんでもいいことはないよ」
 全くというのです。
「本当にね」
「先生の言う通りだよ」
「先生はそれがちゃんと出来ているからね」
「妬んでもひがんでもね」
「それでどうにもならないから」
「本当にね」
「人の幸せや行いは素直にいいと思って喜んでお祝いしてね」
 そうしてというのです。
「自分もだよ」
「幸せになればいいね」
「そして素晴らしいことをする」
「それに尽きるね」
「人間必死にやっていればね」
 そうすればというのです。
「多くの人は妬みとかひがみとかはなくなるよ」
「そうだよね」
「そんな暇なくなるね」
「努力していればね」
「何かに」
「そうしたものだからね」
 それでというのです。
「僕も努力しているつもりだよ」
「うん、学問にね」
「楽しみながらね」
「先生はいつも学問に努力しているね」
「そうだね」
「そうだといいね、学問は楽しくてやっているだけだから」
 先生としてはです。
「そしてだよ」
「努力とは感じていないんだね」
「先生にとっては」
「そうだよね」
「うん、ただそれが僕の生活の糧になってるしね」
 お仕事になってというのです。
「いいことだよ、あと人については」
「そうだよね」
「人に優しくしているね」
「気遣いも忘れないで」
「公平であろうとして」
「紳士であろうとしているね」
「そのことは気をつけているよ、ただね」
 それでもというのでした。
「僕は努力しているかな」
「その通りだよ」
「先生はしっかりしているよ」
「努力しているよ」
「楽しんでいるけれど努力しているよ」
「だからね」
 皆は先生に言いました。
「幸せになっていて」
「素晴らしい行いもしているよ」
「その努力の結果を得てね」
「そうなっているよ」
「神様にそうさせてもらっているね、ただ本当に僕は人を妬んだりひがんだり」
 そうしたことはというのです。 
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