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おぢばにおかえり

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第七十一話 詰所の中その二十四

「主任先生と奥さんのお部屋なの」
「詰所のですね」
「直属の教会の前会長さんなの」 
 主任先生は大体直属の教会の会長さんが務められます。
「奥華も大番頭とも言える方なの」
「僕何か主任先生にいつも笑顔で迎えられています」
「温和な方だから」
「そうですよね」
「人生を色々見てきておられるから」
「それがおみちですね」
「教会にいるとね」
 来られる人が多いからです、それも悩みを持った。
「やっぱり色々人を見させてもらうわ」
「そうなりますね」
「だからね」
 本当にそれで、です。
「主任先生位になるともう」
「もう色々とですね」
「見てきておられるの」
 こう新一君にお話しました。
「人間についてね」
「人間自体をですか」
「人間は美醜があるっていうわね」
「ええ、最初は真っ白ですね」
「そこおみちで泥鰌に例えてるでしょ」
 川や田んぼにいるこのお魚にです。
「そうでしょ」
「そうですよね、おみちの特徴の一つですね」
「それで人間そこから色々なるけれど」
「そのいい面も悪い面もですか」
「見て来ておられる方なの」
「そうなんですね」
「ずっと奥華におられてね」
 それも代々です。
「かなりの方よ」
「尊敬出来る人ですね」
「そのことは間違いないわ」
「尊敬出来る人が傍にいてくれのはいいことですね」
「そうよ、だから新一君も主任先生をよく見てね」
 こう言いました。 
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