ハッピークローバー
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第三十五話 合コンに着る服その四
「そうしたことはまだまだよ」
「面白くねえな」
「面白くないわよ、ああしたこともね」
ゲームをしている弟に話した。
「結構以上に用意とか必要なのよ」
「そうなのかよ」
「心の準備とかね」
「いきなりじゃないんだな」
「そうした漫画じゃないから」
成人漫画とは違うというのだ。
「出会っていきなりとかないし」
「付き合っていてもかよ」
「徐々によ」
「それでまだ手をつないだだけかよ」
「そうよ」
実際にというのだ。
「私達はね」
「こりゃ先輩可哀想だな」
「成海っちが?」
「よく我慢してるな」
「成海っちとしては積極的になの」
「本音はそうだよ、中学生や高校生なんてな」
そうした年頃の男はというのだ。
「頭の中そういうので一杯なんだよ」
「それ言うとあんたもなの」
「言った通りだよ」
まさにというのだ。
「姉ちゃんはそういう目で見なくてもな」
「そうなのね」
「間違っても姉ちゃんのパンツなんか取らないからな」
「取ったら怒るわよ」
「だから取らねえって。姉ちゃんのパンツも趣味じゃないからな」
こちらもというのだ。
「最初から」
「また全否定ね」
「乙女チックだからな」
「そういうのは好きじゃないの」
「黒のティーバックとかじゃないとな」
「そんなの絶対に穿かないから」
かな恵ははっきりと言い切った。
「黒は兎も角ティーバックなんてね」
「そうかよ」
「あんな派手なのはね」
とてもというのだ。
「何があってもよ」
「姉ちゃん着けないよな」
「何があってもね」
「そうだよな、ブラだってな」
「ええ、けれど何であんた私の下着のこと知ってるのよ」
かな恵はふとこのことに気付いて弟に問うた。
「言ったことないのに」
「ないって普通に干してるだろ」
「ああ、ベランダに」
「俺も普通に干して部屋に入れてるからだよ」
「それでなのね」
「そう言う姉ちゃんだって俺の下着知ってるでしょ」
「あんたこの前縦縞のボクサー干してたわね」
かな恵もそれはと返した。
「黒と黄色の」
「阪神柄のな」
「そうよね」
「トランクスも持ってるけれどな」
「あんたボクサー増やしていってるわね」
「それが恰好いいからな」
だからだというのだ。
「最近はな」
「よく穿いてるのね」
「そうなんだよ」
そうしているというのだ。
「俺はな」
「あんまり変わりないでしょ」
トランクスとボクサーはとだ、かな恵は二つの下着のそれぞれのデザインから弟に対して話した。
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