ドリトル先生のダイヤモンド婚式
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第十一幕その十一
「烏賊は食べられることを知らなかった位だから」
「勿論蛸もだね」
「たこ焼きなんてね」
それこそというのです。
「想像もしないよ」
「そうしたものだね」
「だからイギリス人が大阪に行ったら」
先生も大好きなこの街にというのです。
「たこ焼きにね」
「驚くよね」
「こんなに美味しいのかってね」
「そうだよね」
「蛸もそうでね」
そうしてというのです。
「たこ焼きだってね」
「本当にそうだね」
「いか焼きもあるしね」
「姿焼きと生地を使ったね」
「両方いいしね」
「そうそう」
王子も笑顔で頷きます。
「お好み焼きにも使うしね、烏賊は」
「いか玉だね」
「あちらもいいよね」
「僕もそう思うよ」
「僕もだよ、そしてその海の幸もご夫婦はね」
「お好きなんだね、嬉しいね」
先生はにこりとして言いました。
「海の幸がお好きなんてね」
「全く以てね」
「そうそう、お二人はお寿司がね」
お静さんがまたお話してくれました。
「特になのよ」
「お好きなんだ」
「それで蛸の握りもなのよ」
「そうなんだね」
「ええ、ちなみに鱧は天麩羅とね」
それにというのです。
「お吸いものよ」
「鱧のあれも美味しいね」
「そうだよね」
「当然イギリスでは鱧も食べないよ」
「名前知ってる人も少ないとか?」
「うん、日本でも関東では食べないね」
先生はそちらのお話もしました。
「そうみたいだね」
「どうもね、美味しいのにね」
「あっちでは獲れないみたいでね」
「そうらしいわね」
「それでイギリスもだよ」
「鱧は食べないのね」
「そうなんだ、僕も日本に来てはじめて食べたよ」
先生もというのです。
「これがね」
「そうだったのね」
「鰻はイギリスでも食べていたよ」
「同じく細長いお魚ね」
「けれど穴子は食べたことがなくて鱧もね」
こちらもというのです。
「食べたことがなかったよ」
「そうだったのね」
「そして食べてみてね」
「美味しかったのね」
「穴子もそうでね」
そしてというのです。
「鱧もだよ」
「美味しかったという訳ね」
「凄くね、あの小骨の多さも」
鱧のそれもというのです。
「最初は驚いたけれどね」
「あれがまたいいでしょ」
「まさに鱧と思ってね」
それでというのです。
「今はいいと感じているよ」
「本当に美味しいお魚よね」
「あちらもね、そしてこの鯨も」
言いつつまた鯨のお肉を食べます。
「凄くね」
「美味しいわよね」
「食べていて幸せな気持ちになれるよ」
「私もそうよ、それじゃあね」
「最後まで食べよう」
「そうしようね」
「一緒にね」
笑顔での返答でした。
「そうしましょう」
「それじゃあね」
「そしてダイアモンド婚式の時はね」
「プレゼントをしようね」
「そうしましょう」
こうしたお話もしてでした。
先生達は今はハリハリ鍋を楽しみました、そのお鍋から先生達は確かな美味しさを感じて心から喜びました。
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