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八条学園騒動記

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第六百六十九話 勝ったということにしてその一

                勝ったということにして
 連合軍の将兵達は必死に戦いつつ言っていた。
「負けるか!」
「天本博士に負けるか!」
「幾ら何でもだ」
「天本博士でも倒してやる」 
「勝つのは俺達だ」
「連合軍を甘く見るな」
 こう言ってだった。
 積極的に攻撃をしていった、そして。
 その中でだ、艦長は艦の者達を見て言った。
「誰も怖気付いてはいないな」
「誰か怖気付きますか」
 副長が強い声で応えた。
「連合軍は負けません」
「どれだけ強い相手でもな」
「はい」
 こう艦長に言うのだった。
「何があろうとも」
「そうだな」
「相手がエウロパ軍もであり」
「博士でもだな」
「負けません、災害にもです」
 これにもというのだ。
「全くです」
「負けないな」
「そすいて市民を護り」
「連合の国土もだな」
「護るのがです」
 まさにというのだ。
「連合軍です」
「そうだからな」
「はい、ですから」
 それでというのだ。
「今もです」
「怖気付かないな」
「そうしてです」
 そのうえでというのだ。
「だれもがです」
「怖気付かないな」
「そうです、勇敢にです」
「戦っているな」
「例え何があろうともです」
「博士には負けないな」
「今こうして締め付けられていても」
 その巨体にである、
「必ずです」
「最後に勝つのは我々だな」
「そうです」
 こう言うのだった。
「ですから」
「戦っているな」
「誰も負けません」
「そうだな、私もだ」
 艦長は副長に毅然として語った。
「決してだ」
「退かれませんですね」
「最後の最後までな、いざとなれば総員退艦を命じるが」
 それでもというのだ。
「しかしだ」
「それでもですね」
「最後の最後までな」
「退かれないですね」
「連合軍は何だ」
 艦長は副長に問うた。
「一体」
「市民の軍です」 
 副長は答えた。
「我々は」
「では市民の為にだ」
「戦ってですね」
「勝たなくてはならない」
「左様ですね」
「まことに相手がエウロパ軍でもでだ」
 そうしてというのだ。 
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