超地球救済戦記!断罪王Ω〈オメガ〉~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下の無職童貞ニートの俺が全員滅亡させる‼~
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第五十五話 断罪王Z 対 断罪王E〈エナジー〉!いい歳してアニメや漫画が好きな人間をバカにする、バイトもせずに家事しかしない専業主婦はぬか床に漬けたパイナップルに修正液をぶっかけて食え!
第五十五話 断罪王Z 対 断罪王E〈エナジー〉!いい歳してアニメや漫画が好きな人間をバカにする、バイトもせずに家事しかしない専業主婦はぬか床に漬けたパイナップルに修正液をぶっかけて食え!
ニュースでは断罪王同士の戦闘による被害状況が報道されている。
巨大人型兵器である断罪王同士の戦闘で家を失い、会社を失い、家族を失った人々の悲痛な声を聞いていると心が痛い。
このまま、断罪王同士の戦いが長引けば、この国は崩壊するかもしれない。
もし仮に、俺が最後の一人として生き残ったとしても、俺以外の人類が滅亡してしまえば、俺はいったい、誰に暴力を振ればいいのだろうか?
最近では、今まで考えたこともなかった、この戦いの意味について俺は考えるようになった。
そして、ニュースの話題は各地で発生している人間が人間を食う事件に変わっていた。
これはおそらく、断罪王の操縦者たちであろう。
俺と同じく、断罪王同士の戦闘による被害で働き場所を失くした社会不適合者たちが、エネルギー補給と食欲を満たすために、人間を食い始めたのだろう。
まぁ、働き場所を失くし、食料に困っているのは、普通の人間たちも同じなのだが。
もしかして、この戦いは、たった一人の神様を決めると戦いであると同時に、人類滅亡を目的として行われているのではないだろうか?
巨大人型機動兵器二十六体が足元に市街地や人々のいる状態で、戦い合えば、今まで人間の生活を支えていた、ありとあらゆるものが崩壊するのは当然のことだ。
しかし、そんなことを考えたところで、この戦いの本当の目的を知っているのはおそらくメシア、ただ一人なのかもしれないが。
俺は気晴らしに家から外に出る。
昨日は断罪王D〈ドミネート〉に変神したイシハを食ったので腹はあんまり空いていない。近所に家々は俺の家と同じく、なんの損傷もない家もあれば、瓦礫の山と化している家をある。
近所のコンビニもスーパーも皆、瓦礫の山になってしまったことで、この辺から引っ越す人が続出している。
「あの...あなた断罪王...ですよね?」
メガネと三つ編みおさげが特徴的な美少女が俺に話しかけてくる。
「どうしてわかるんだ?」
「これ」
美少女が見せてきた終末黙示録のページには現在生き残っている、断罪王の操縦者達の住所が記されていた。
「なるほど、終末黙示録で俺の居場所を見つけたわけか」
「はい...それで、わたしも実は断罪王の操縦者なんです...えっと...エネルギーを司る断罪王...断罪王E〈エナジー〉です...」
「恥ずかしいなら、無理して言うことないのに...」
「そ、そんなことはないです、それで、あの、多分、あなたでは私には勝てないと思うので...降参してくれませんか...?」
「死にたい...のかな?」
「あの、私、別にあなたをからかっているわけじゃないんです!単純に私...最強なんで、おとなしく殺されてくれたほうが、お互いのためだと思いまして...」
「じゃあ、始めようか」
「あ、ありがとうございます!それじゃあ、私に降参して、おとなしく私に殺されてくれるんですね」
次の瞬間、俺の拳が美少女の頬に直撃し、約三メートルほど吹っ飛ばした。
「口の割には大したことねぇな、メガネちゃんよぉ」
電柱に激突したまま、気絶している美少女の胸倉をつかみ、俺は美少女の頬を何度も平手打ちする。
美少女の目が開く。
「起きたか、さぁ...始めようぜ...俺たちの...暴力ッ!」
「シンゴォォォォォォォォッ!」
俺の衣服は粉々に破れ、筋肉が膨張し、皮膚を鋼鉄の装甲が覆い、全身が巨大化する。
銀色のボディが特徴的な断罪王Zの右手が美少女を捕まえようとする。
口から血を流し、美少女が骨折している片足を引きずりながら、断罪王Zから逃げようとする。
「おい!おい!どうしたァッ!おめぇ最強なんだろ?ヒェアーッ!」
断罪王Zはいつでも捕まえられるはずの美少女をあえて捕まえない。
断罪王Zは逃げ惑う美少女の行く手を右手で塞いでいるのだ。
そして恐怖に怯える美少女の顔を見て楽しんでいる。
「おい!てめぇッ!どうして変神しねぇんだ!」
「だって...私...最強だから...」
「ならそれを今すぐ証明してみせろぉぉぉぉッ!」
「後悔しても知りませんよ...シンゴォォォォォォォォッ!」
美少女の衣服が粉々に破れ、筋肉が膨張し、皮膚を鋼鉄の装甲が覆い、全身が巨大化する。
断罪王Zの前に緑色のボディが特徴的な断罪王E〈エナジー〉が出現する。
エネルギーを司る断罪王E〈エナジー〉の背中から無数の触手が放たれて、断罪王Zに突き刺さる。
「なんだこれは!力が抜けていく...!」
「そう、断罪王E〈エナジー〉は触手を通して相手からエネルギーを奪い、自分のエネルギーにできる...だから最強なんです」
気がつけば、俺は市街地の建物と罪なき人々を下敷きにして仰向けに倒れていた。
全てのエネルギーを断罪王E〈エナジー〉に吸い取られた俺は体を動かすことができない。
「断罪王E〈エナジー〉にエネルギーを吸い取られたあなたに待っているのは、栄養失調による死のみ...!あなたが私に情けをかけなければ、こんなことにはならなかった...」
確かに、身体の動かない俺にはもう、勝ち目はないのかもしれない。
でも、口は動かせる!
俺は口内の肉を歯で噛みちぎる。
口内に激痛と血の味が広がる。
しかし、口内の痛みと引き換えに全身にエネルギーが満ちていく。
断罪王Zが立ち上がる。
「そんな...断罪王E〈エナジー〉にエネルギーをすべて吸収されたはず...!まさか、その口から出ている血は!」
「そう、俺は俺の口内の肉を歯で噛みちぎって、それを断罪王Zのエネルギーにしたのさ!」
「なら、再び吸い取るだけです!」
断罪王E〈エナジー〉の背中から無数の触手が放たれ、断罪王Zを襲う。
断罪王Zは手刀で断罪王E〈エナジー〉から放たれた触手を切り裂く。
「仕掛けがわかれば、こっちのもんだ!お前が俺にその攻撃を当てることは、もう不可能だ!さぁッ!最高に気持ちいい暴力の時間だァッ!」
断罪王Zが断罪王E〈エナジー〉の背後の光速移動し、背部の触手をすべて引っこ抜く。
「痛ったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁいッ!」
断罪王E〈エナジー〉の背中から大量の血が噴出し、市街地を真っ赤に染める。
「これで、もうお前は俺からエネルギーを奪うことはできない!」
市街地の建物と罪なき人々を下敷きにして仰向けで倒れている断罪王E〈エナジー〉が背中の激痛に悶えている。
激痛に悶えている断罪王E〈エナジー〉の右上腕を断罪王Zの右足が押しつぶす。
「うぐぅああああああああああああああああああああッ!」
「お前!最強なんだよなァァァァァァァァァッ!」
断罪王E〈エナジー〉の左上腕を断罪王Zの左足が押しつぶす。
「ぐぅあああああああああああああああああああああッ!
「お前!最強なんだよなァァァァァァァァァッ!」
その後、断罪王Zの両足が断罪王E〈エナジー〉の両足首を踏みつぶした。
「よし、これでもう、お前はなんの抵抗も出来ない!しっかりエネルギーを補給させてもらうぜ...」
断罪王E〈エナジー〉に馬乗りになった断罪王Zが断罪王E〈エナジー〉の全身にかぶりつこうとする。
肌色のボディが特徴的な断罪王Zの背部に断罪王J〈ジャスティス〉の飛び蹴りが直撃する。
「間にあわなかったか...!その子はもう、死んでいる!それぐらいにしておけ!」
「だれだ!お前!」
「僕は正義を司る断罪王J〈ジャスティス〉の操縦者!山田ツバサ!このくだらん断罪王同士の戦いを終わらせる男だ!」
「意味がわからん」
「僕は断罪王同士の戦い、つまり人間同士の殺し合いを止めるために戦っているんだ!」
「メシアによって断罪王の操縦者に選ばれた社会不適合者がカッコつけてんじゃねぇぞッ!」
「僕は昔から自分に嘘がつけなくてね、だからどの会社に勤めても不正を見つけては告発していたから全部クビになってしまった!でも僕は自分の正義を貫いただけだ!悔いはないよ!」
断罪王Zの放つ拳を断罪王J〈ジャスティス〉の右手のひらが包み、粉々にする。
「うぐあああああああああああああああああああッ!」
断罪王J〈ジャスティス〉の放つ蹴りが断罪王Zの頭部に直撃する。
断罪王Zが市街地に仰向けに倒れる。
俺の全身の痙攣が止まらない、身体が思ったように動かない、立ち上がれない。
「死なない程度に威力は弱めておいた。僕は君の命を奪うつもりもない、これに懲りたら君も断罪王同士の戦いに参加するのはやめることだ、さようなら」
断罪王J〈ジャスティス〉が閃光に包まれて俺の前から姿を消す。
俺は負けたのか...断罪王J〈ジャスティス〉に、しかも手加減までされて...!
俺の暴力が全く通用しなかった。
変神が解ける。
俺は瓦礫の山の上で全裸で仰向けに横たわりながら泣き叫んだ。
「くっそぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!」
完全なる敗北だった。
次回予告 第五十六話 断罪王Z 対 断罪王J〈ジャスティス〉!いい歳してプラモデルに熱中する人間をバカにする専業主婦は排水口のぬめりと濡れたティッシュペーパーとインクをミキサーで粉砕してできたスムージーでも食ってろ!
後書き
次回もお楽しみに
ページ上へ戻る