オンライン飲み会はフリーダム
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第一章
オンライン飲み会はフリーダム
ご時世がご時世でだ。
部長の中谷寿弥は部の飲み会はオンラインで行うことにした、彼は部下達に言った。顎が先に出た感じの顔で丸い目に薄い唇である。背は一七〇程で髪の毛は少し後退しはじめていて腹も出ているが身体全体を見ると太ってはいない。
「もうそれぞれ家に帰って」
「めいめい好きなお酒を飲んで」
「おつまみもですね」
「それぞれ用意して」
「そうしてですね」
「自宅でパソコンの画面を前にして飲んで食べて」
それぞれが用意したものをというのだ。
「楽しもう」
「わかりました」
「こうしたご時世ですからね」
「だからですね」
「オンライン飲み会ですね」
「今日は」
「居酒屋に行くなら一人でね」
それでというのだ。
「飲んで食べよう」
「ええ、それじゃあ」
「今日は仕事が終わって」
「それからですね」
「七時からはじめよう」
こう言ってだった。
中谷は仕事が終わると家に帰ってだった。
そのうえでまずはシャワーを浴びてだった。
部屋着に着替えて五〇〇の缶ビールを何本も用意した、つまみは茹でたソーセージそれにサラミだった。
それでリビングのテーブルの上にノートパソコンを置いて開いてだった。
部下達と対した、すると。
「皆それぞれ服が違うな」
「いやあ、家ですから」
「仕事終わりましたし」
「シャワーも浴びましたし」
「すっきりしましたから」
「まあ私もだしな」
中谷は自分もと部下達に返した。
「それは」
「そうですよね」
「もう仕事じゃないし別にいいですよね」
「くつろいでもいいですね」
「別に」
「いいよ、スーツでないと駄目とか言ってないしね」
部下達に穏やかに笑ってこうも言った。
「それぞれでいいよ、それで皆お酒の用意はいいかな」
「はい、出来ています」
「何時でも飲めます」
「大丈夫ですよ」
部下達は皆それぞれの酒を見せて笑顔で応えた、見ればビールだけでなくチューハイや日本酒にワインに焼酎にとだ。
酒も色々だ、居酒屋の定番のビールだけではなかった。
その酒で乾杯とお互いに行って飲みはじめるが。
中谷は少し飲んだところで後ろから言われた。
「ちょっとお父さん」
「えっ、お父さん!?」
「お父さんっていうと」
「まさか」
「ああ、娘の弥生だよ」
中谷は部下達に苦笑いで答えた。
「末っ子のね」
「お二人息子さんで」
「末っ子が娘さんでしたね」
「その娘さんですか」
「今高校一年だが口やかましくね」
「ビールは駄目ってお母さんに言われてるでしょ」
小柄で茶色の髪をツインテールにした少女が来て言ってきた、何とオンラインの画面にも出ている。顔立ちは大きなアーモンド形の目で唇は大きめで眉は細く奇麗なカーブを描いている。青の半ズボンと白のティーシャツという服装で胸は八八はある。
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