イベリス
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第六十四話 期末テストその十
「痩せたいならな」
「ジュースとか飲まないで」
「お砂糖を入れないでな」
「お水とかお茶飲めばいいわね」
「それでいいんだ」
「そうなのね」
「あと痩せ過ぎもな」
これもというのだ。
「わかってるな」
「危ないのね」
「太り過ぎも危なくてな」
健康にである。
「逆にだ」
「痩せ過ぎもよね」
「どっちも危ないんだ」
健康を考えるとそうなのだ、どちらも危険なのである。
「だからな」
「程々ね」
「そうだ、太ってるというか肥満を怖がってな」
そうなってというのだ。
「いるだろ」
「ええ、もう食べなくなるのよね」
「精神的に受け付けなくなってな」
そうなってというのだ。
「本当に食べなくなってだ」
「拒食症ね」
「痩せれば痩せる程いいと思ってな」
強迫観念でそうなってしまうのだ、ただし拒食症になる経緯は様々で肥満を恐れてとは限らない。精神的な症状も原因は色々なのだ。
「それでだ」
「食べなくなって痩せて」
「骨と皮ばかりになってな」
そうなってというのだ。
「もう命が危なくなる位にな」
「なるのよね」
「これも同じなんだ」
「太り過ぎと」
「命が危ないという意味でな」
「だから程々なのね」
「身体はな」
このことはというのだ。
「あくまでな」
「程々に食べて」
「程々のスタイルでいるべきなんだ」
「それがいいのね」
「そうだ、これからもそうしていくんだ」
こう娘に話した。
「いいな」
「そうするわね」
「結婚して子供ができたらな」
「その子供にもなのね」
「そうしてあげるんだ、いいな」
「太り過ぎず痩せ過ぎない」
「そうなる様にな」
咲の目を見て話した。
「そうなるとな」
「いいのね」
「そうだ、子供が拒食症や過食症になったら」
その時はというのだ。
「注意して寄り添ってな」
「助けることね」
「咲はそうしたことはなかったがな」
「そうだったの」
「ああ、しかしな」
「私が結婚して子供が出来て」
「その子供がそうなった時はな」
過食症や拒食症等で太り過ぎたり痩せ過ぎたりとなって命に危険が及ぶ様な事態に陥ったならというのだ。
「食べものはちゃんとだ」
「あげて」
「栄養バランスも考えてな」
そのうえでというのだ。
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