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レーヴァティン

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第二百五十八話 ヴェネツィアへ向かいその三

「共にでござる」
「入ってそうして」
「楽しむでござる」
「それではのう」 
「いや、酷い二日酔いやったけどな」
 耕平は普通の湯舟の中にいる、そこで話した。
「それがな」
「お風呂に入るとだよね」
 共に普通の湯舟の中にいる淳二が応えた。
「もうそれで」
「すっきりするわ」
「そうだよね」
「サウナに入って汗をかいてな」
 そうしてというのだ。
「水風呂にも入って」
「それで湯舟にも入ったら」
 淳二は笑顔で応えた。
「それでだよね」
「それまでの二日酔いが嘘みたいにや」 
「亡くなってるね」
「いや、ワインの酔いはな」
 この酒の二日酔いはというのだ、二日酔いといっても飲む酒によってその具合が違うものであるのだ。
「辛いけど」
「それでもだよね」
「すっきりして」
 そしてというのだ。
「元気になるよ」
「そやな、今朝はな」
 耕平はこの時のことも話した。
「ほんまにな」
「辛かったね」
「もう起き上がることさえな」
 それすらもというのだ。
「頭も痛くて」
「ベッドから出たくなかったね」
「そやったけどな」
 それがというのだ。
「今はな」
「この通りだね」
「すっきりしてな」
 そしてというのだ。
「元気になったら」
「二日酔いは辛いけれど」
「その辛さもな」
「お風呂に入るとね」
「治るわ、それで治ったその時が」 
 まさにというのだ。
「もうな」
「気持ちいいよね」
「ああ、後はな」
 耕平はさらに話した。
「お風呂の後でお水を飲む」
「そうするね」
「もうそうしたら」
「元気になって」
「普段通り動けるわ」
「そうだよね、しかし君本当に昨日飲んだね」 
 淳二は昨夜の耕平のことを話した、共に飲んで食べて楽しく過ごしたのでそれでわかっているのだ。
「ボトルで三本か四本かはだったね」
「四本位やな」
「それ位は飲んでたわ」
 まさにというのだ。 
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