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ハッピークローバー

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第三十二話 泳いだ後でその十一

「本当に」
「お兄さんのも」
「そうよ、ちなみに下着はあるけれどね」
「それはお洗濯ものであるでしょ」
「普通にね、トランクスね」
「ボクサーじゃないの」
「うちのお兄ちゃんはそうよ」
 下着はそちらだというのだ、ボクサーを穿いている人もこの二十年で随分と増えたと言われている。
「トランクスなの」
「うちのお父さんと一緒ね」
「あっ、うちも」
「うちもよ」
 理虹に富美子も言ってきた。
「うちのお父さんもトランクスよ」
「お父さんだってね」
「お父さんもトランクスよ」
 留奈も言ってきた。
「何か皆トランクスね」
「そうみたいね」
 一華もそれはと頷いた。
「私達の家のお父さんはね」
「うちも今は二人共トランクスだけれど」
 かな恵はパックの牛乳を飲みつつ言ってきた。
「明男ボクサー欲しいってお母さんに言ってたわ」
「そうなの」
「うん、前ね」
「明男君ボクサー穿きたいの」
「何か最近学校でもてる子がいて」
「その子がボクサーなの」
「そうみたいでね」
 その為にというのだ。
「あの子もね」
「ボクサー穿きたいって言ってるのね」
「そうみたいなの」
「そうなのね、明男君がボクサーね」
「意外?」
「いや、男の人の下着は興味ないから」 
 一華はあっさりとした口調で答えた。
「だからね」
「それでなのね」
「別に明男君がボクサーでも」
 それを穿いていてもというのだ。
「私としてはね」
「特に思わないの」
「ええ、ただそれでもコンドームの話に戻るけれど」
「サイズはなのね」
「今お話してるし」
 このこともあってというのだ。
「それでね」
「気になってるのね」
「コンドームに入らなかったら」
 相手のそれがというのだ。
「困るわね」
「それ流石にないと思うけれどね」 
 かな恵は幾ら何でもという顔で応えた。
「流石に」
「それでもよね」
「入らなかったらね」
「その時はどうしたものか」
「心配になるわよね」
「身体の大きな人って大きそうよね」
「ええ、その分ね」
 何となくそう思って話した。
「そうよね」
「アメリカンフットボーラーとか」
「でかい人はね」
「そうしたところも大きいかもね」
「そんな人には入ればいいけれど」
「そうであって欲しいわね」 
 こんな話を食べた後でした、だが。
 料理部の部活の時にだ、かな恵は三年の先輩のロシア人のターニャ=イグレスコヤ銀髪で青い目で色白の彼女に昼の会話を話したが。 
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