八条学園騒動記
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第六百六十七話 攻撃を受けてその十一
「圧迫してです」
「獲物の身体の骨を折ったりしてな」
「締め殺してですね」
「それから飲み込む」
「そうしますね」
「我々の相手は機械龍でな」
それでとだ、艦長は話した。
「流石にだ」
「飲み込みはしないですね」
「そこまで身体は大きくないしな」
機械龍はというのだ。
「口もな」
「流石に食べられないですね」
「そうだ、しかしな」
それでもというのだ。
「この強さで締められ続けるとだ」
「押し潰されます」
「そうなる、だからな」
「どうするかですね」
「相手の身体は密着している」
締め上げてきているだけにだ。
「だからそこをだ」
「攻撃しますね」
「艦載機を出せ」
超巨大戦艦が搭載しているだ。
「そして陸戦隊を外に出してだ」
「近距離攻撃を行わせますか」
「あの巨体に人間の携帯武器は然程効果はないだろうが」
こう予想するがだった。
「広範囲に常に攻撃を行うとな」
「ダメージを与えられますね」
「そうだ、そして艦載機もな」
こちらもというのだ。
「陸戦隊がいない場所を攻撃する」
「陸戦隊を巻き込まない様にして」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「ここはだ」
「ダメージを与えて」
「倒す、それに締め上げられていてもな」
この状態で圧し潰されそうだがというのだ。
「しかしな」
「それでもですね」
「この超巨大戦艦の頑丈さは尋常ではない」
「そう簡単には壊れないですね」
「かなり持ち堪えられる」
このことは間違いないというのだ。
「だからな」
「攻撃を行える時間はありますね」
「そうだ、それを行う。ただな」
艦長はさらに話した。
「いざという時はな」
「退艦ですか」
「それも行う」
危機に瀕してはだ。
「不沈戦艦と言われてもな」
「絶対に沈まない艦はあるか」
「そんなものはない」
艦長は断言した。
「そうだな」
「それは何時でも同じですね」
「どんな艦でもだ」
「沈みますね」
「絶対の摂理がある」
副長に確かな声で話した。
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