八条学園騒動記
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第六百六十七話 攻撃を受けてその四
「敵を確認して攻撃を定める」
「総てレーダーに基づいています」
「ロックオンします」
「しかしレーダーの電波が妨害されますと」
「それも困難になります」
「だからそれを行う」
この度もというのだ。
「いいな」
「わかりました」
「それではです」
「その様にしましょう」
「電子妨害も行いましょう」
「その手段は全て使え」
艦長は強い声で指示を出した、そしてだった。
実際に電子妨害も行った、それを確認して博士は言った。
「バリアーを張り電子妨害もしてきたわ」
「流石だよな、連合軍」
「そうだね」
ライゾウとタロはそう聞いて述べた。
「バリアーを張って攻撃に備えて」
「その攻撃の命中率も低くさせるんだな」
「連合軍って弱いことで有名だけれど」
「ちゃんとしてくるな」
「連合軍が弱いのは訓練度が低いからじゃ」
それでそう言われているというのだ。
「しかしな」
「それでもか」
「実はなんだ」
「戦略戦術の基本は叩き込まれマニュアル化されておる」
「それでか」
「セオリーを守ってるんだ」
「戦争のな、オーソドックスな戦い方に徹底しておるが」
それでもというのだ。
「逆にそれがじゃ」
「いいんだな」
「オーソドックスなのが」
「基本を守るとな」
「それだけでいいか」
「戦えるんだ」
「確かにのう」
そうなるというのだ。
「下手に奇をてらうよりずっと強い」
「オーソドックスだとか」
「基本を徹底していると」
「そうじゃ、だからな」
博士はワインを飲みつつ話した。
「わしは連合軍を弱いとは決して思っておらぬ」
「そこから見てもか」
「実は強いんだ」
「訓練度が低いだけじゃ」
「それだけを見て弱いと思うな」
「そう判断したら駄目なんだ」
「全体を見るのじゃ」
一つのことだけでなくというのだ。
「さもないと見間違える」
「それは言えるな」
「そうだね」
ライゾウもタロもそれはと頷いた。
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