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八条学園騒動記

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第六百六十六話 巨砲からその十

「誰も倒せんキャラ出して誰が倒す」
「それ究極の問題ですね」
「何とか微かでも弱点を見付けるとな」
「そこで倒せますね」
「偶然でも起こればな」
「その偶然も起こらないなら」
「本当にどうして倒す」 
 その敵をというのだ。
「一体」
「それでやりたい放題なら」
「何が面白いのじゃ」
 博士はこうまで言った。
「倫理観も美学もない敵がじゃ」
「大抵そうした敵ってそうですよね」
「無敵主人公ならまだある」
 そちらはというのだ。
「倫理観はな」
「そうですよね」
「そうであるがな」
「それがですね」
「無敵の敵はおおむねじゃ」
「倫理観も何もないですね」
「それで好き勝手暴れ回るだけじゃ」
 そうなるというのだ。
「これではじゃ」
「ストーリーも何もないですね」
「災害の方がましであろう」
 冷めた目で語った、かつて人類は災害に対して全くの無力であったのでそれで今こう語ったのである。
「それならな」
「災害に立ち向かう人間ですね」
「災害は強力であるがな」
 それでもというのだ。
「悪意はない」
「そんなのある筈ないだろ」
「災害にはね」
 ライゾウとタロも言った。
「それこそね」
「魂がないんだからな」
「そうじゃ、悪意がなくじゃ」
 そうしてとだ、博士も話した。
「そのうち収まる」
「災害はそうだよな」
「とんでもない力あるけれどね」
「昔は人間はどうしようもなかったけれど」
「もう逃げて隠れるしかなかったけれど」
「しかし災害に魂はない」
 一切というのだ。
「だからな」
「それでだよな」
「ずっと続くことはないね」
「左様、しかしそうした敵はじゃ」
 無敵の敵はというのだ。
「悪意がありそれの赴くまま行動を取るからのう」
「始末に負えないな」
「それじゃあね」
「もう最悪だな」
「どうにもならないね」
「左様、そうした場合は作者が自分がそうしたいと思うことを書いておるのじゃ」
 その作品にというのだ。 
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