スライムを侮るな
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第一章
スライムを侮るな
女戦士のアルダ=マルテ、長い鬣の如き髪の毛で青の明るい目で長身で背の高い少女とエルフの賢者ミリエル=シュナイダー、短い癖のある金髪にライドトブルーの目の小柄な少女を軸としてだった。
武闘家のリン=リンスー細い目に後ろで黒髪を束ねた大男の彼と僧侶のホンダ=オーズやや小柄で大人しい顔立ちの四人のパーティーは今ダンジョンの中にいた。四人共ズボンにシャツの上に装備を身に着けている。
そうしてモンスター達を倒しながら進んでいるが。
ここでだ、オーズはダンジョンのマップを見ながら言った。
「次の階はスライムの溜まり場か」
「楽勝とは言い難いな」
スライムと聞いてだ、まずはリンスーが言った。
「スライムと言ってもな」
「ええ、正直言ってね」
マルテも言う、フルプレートがよく似合っている。
「スライムが多いことは」
「かなり嫌」
ミリエルも嫌そうな顔である。
「正直言って」
「だから気をつけていこう」
オーズは仲間達に言った。
「本当に」
「えっ、スライムって怖いの!?」
四人の後ろにいる駆け出しの商人アブダー=アハマクは驚いて言ってきた、新たに四人のパーティーに参加しているまだ子供と言っていい外見だ。装備は駆け出しだけあって四人のものよりかなり落ちる。種族はドワーフである。
「そうなの?」
「怖いわよ」
ミリエルは即座に答えた。
「気をつけていかないとね」
「死ぬとか」
「死ぬわよ」
実際にという返事だった。
「本当に」
「貴方まだレベル二でしょ」
アルダも言ってきた。
「それだとね」
「いや、レベル二でも」
駆け出しのレベルだがというのだ。
「皆がいるから」
「大丈夫だっていうの?」
「だって皆レベル二十五超えてるんだよ」
冒険者としては全員上級に入りたてと言われている。
「だったらスライムなんてね」
「いや、本当に気をつけないと駄目だよ」
オーズもアブダーに言った。
「スライムは」
「僕でもレベル一でも勝てたのに」
「これはわかってないわね」
ミリエルはこのことがわかった。
「それじゃあ見てもらいましょう」
「百聞は一見に如かずだな」
リンスーはミリエルの言葉に頷いた。
「そういうことだな」
「ええ、だから」
それでというのだ。
「ここはね」
「実際に見てもらうか」
「スライムをね」
「ああ、実際にどうかな」
「侮れないということを」
「それしかないね」
オーズも真剣な顔で述べた。
「ここは」
「貴方は戦闘中は一番後ろにいて」
アルダはアブダーに告げた。
「いいわね」
「えっ、相手はスライムなのに」
「それでもよ、油断しないで」
そうしてというのだ。
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