前半で借金完済
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第二章
「朝練あるでしょ」
「そうだろ」
「あっ、そうだった」
寿も言われて気付いた。
「それじゃあ」
「そうだ、早く食べてな」
「部活行きなさい」
「そうするよ」
こう言ってだった。
寿もご飯に納豆をかけて味噌汁もめざしも食べてだった。
そのうえで学校に行った、その兄を見送ってだった。
千佳も学校に行った、そこで兄の話をするが。
ここでだ、千佳はクラスメイト達に言った。
「その借金のかなりがカープなのよね」
「それお兄さんも言ってたのよね」
「ちょこっと」
「そうよね」
「ええ、けれどお兄ちゃんほぼ気にしてなかったわ」
カープに負けたことはというのだ。
「毎年だけれど」
「お兄さんそうよね」
「巨人に負けたら滅茶苦茶怒るのに」
「これ千佳ちゃんもだけれど」
「瘴気までまとって」
「それなのにカープ相手だとね」
それならというのだ。
「本当によ」
「特によね」
「怒らなくて」
「普通なのよね」
「そうなのよ」
これがというのだ。
「昔からね」
「まあ私達もだけれどね」
「巨人に負けたら凄い腹立つけれど」
「他のチームに負けても」
「それでもね」
「それで借金完済だけ喜んで」
そうしてというのだ。
「ニヤニヤしてたわ」
「昨日の夜から」
「ずっとそうなのね」
「そうだったのね」
「そうなの、まあ私もね」
千佳は自分の考えも話した。
「別にね」
「阪神に負けてもね」
「特に怒らないわね」
「仕方ないよね」
「それで終わりね」
「これが巨人だったら」
この世の邪悪を集めたかの如き禍々しいチームはというのだ。
「本当にね」
「怒ってるわね」
「この前九回で負けて激怒してたし」
「あの時特に凄かったわよ」
「あの時まだ巨人強かったしね」
このこともあってというのだ。
「私もね」
「怒ったのね」
「このまま巨人優勝かも」
「そう思って」
「そうだったわ」
実際にというのだ。
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