八条学園騒動記
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第六百六十五話 とんだ迷惑その十一
「だからな」
「博士もですね」
「絶対の自信を持っておる」
自身の開発そして製造したものにはというのだ。
「常にな」
「そうですね」
「そしてじゃ」
博士はさらに話した。
「今回の九頭龍マシンもな」
「絶対の自信作ですね」
「強いぞ」
「ゾロアスター級超巨大戦艦にも勝てますか」
「いや、楽しめる」
こう野上君に返した。
「そっちじゃ」
「楽しめるんですか」
「そうじゃ、勝ち負けではなくな」
「楽しめるかどうかですか」
「それがじゃ」
博士は笑顔で述べた。
「わしにとってはな」
「大事なことでしたね」
「そうじゃ」
こう言うのだった。
「それでじゃ」
「楽しめるだけの性能か」
「そういうことだね」
「その様に造った」
ライゾウとタロに話した。
「わしはな」
「そうか、じゃあな」
「今から楽しむんだね」
「ここでな、それでわしは今は紅茶を飲んでおるが」
博士はさらに語った。
「ワインも飲む」
「じゃあワインもか」
「ここに用意してあるんだ」
「そんなものは何時でも出せる」
こう言ってだった。
博士は自分の白いタキシードのズボンからワインのボトルを出した、そのうえで二匹に対して言うのだった。
「こうしてのう」
「ああ、四次元か」
「そうしたポケットだね」
「ここから何でも出せるからのう」
だからだというのだ。
「野上君もお前達もじゃ」
「欲しいものは何でも言え」
「そうなんだね」
「そういうことじゃ」
こう言うのだった。
「よいな」
「わかったよ、じゃあキャットフード頼むな」
「僕はドッグフード頼むね」
「いつものラムな」
「チキンでね」
「わかった、そして野上君は何がよい」
博士は今度はキャットフードとドッグフードを出しつつ野上君に尋ねた。
「一体」
「僕は別に」
野上君は博士に答えた。
ページ上へ戻る