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ハッピークローバー

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第三十話 部活をしてその二

「こうした時はね」
「やっぱりスポーツドリンクですか」
「そっちの方がいいですか」
「そうなんですか」
「飲むにしても考えてね」
 飲みもの自体をというのだ。
「そうしていってね」
「わかりました」
「そうしていきます」
「これからはですね」
「水分補給が大事で」
「飲むものも考えていってね」
 先輩はこう言って掃除に入った、一年から三年まで全員でそうしてから更衣室に入って着替えて帰路についた、そうしてだった。
 家に帰ってだ、一華は母に夕食のスコッチエッグにソースをかけて一緒にあるサラダにはドレッシングをかけた。
 そのうえで呉汁を飲みつつ母に言った。
「先輩に言われたけれど運動の後はスポーツドリンクがいいのね」
「だからスポーツドリンクでしょ」
 その名前だとだ、母は返した。
「そうでしょ」
「そうよね」
「運動の後でね」 
 まさにその時にというのだ。
「飲む様に造られてるからね」
「スポーツドリンクなのね」
「だからね」 
 母はスコッチエッグの中の茹で卵の黄身でご飯を食べつつ話した。
「あんたもこれからの季節ね」
「スポーツドリンク飲んだらいいの」
「それかお水だったらお塩もよ」
「それ丁度部活の時に話したけれど」
「そうなの」
「やっぱりそうした方がいいのね」
「そうよ、ただお水を飲むだけでなくね」
 それに加えてというのだ。
「汗かくと塩分も一緒に出てるからね」
「お塩もなのね」
「ちゃんと摂らないと駄目よ」
 こう娘に言うのだった。
「さもないとよくないわよ」
「お水飲むだけじゃ本当に駄目なのね」
「足りないの、塩分は摂り過ぎてもよくないけれど」
「なくても駄目ね」
「そうよ、だからね」
 その為にというのだ。
「あんたもよ」
「ちゃんとなのね」
「考えて飲みなさい」
 水分を摂れというのだ。
「いいわね」
「わかったわ」
 一華は母にサラダを食べつつ頷いて答えた。
「そうするわね」
「大体あんた兵庫の学校でしょ」
「それがどうかしたの?」
「兵庫県はお塩でも有名でしょ」  
 娘にこうも言った。
「そうでしょ」
「ああ、赤穂ね」
「そうよ、だからね」
「お塩のことはなの」
「頭に入れておいてね」
「必要だって」
「そうよ、だからね」 
 それでというのだ。
「お塩のことも忘れないでね」
「わかったわ、しかし赤穂って今お塩作ってないでしょ」
「それでも赤穂といえばでしょ」
「ええ、お塩よ」
「だから今でもなのよ」
 例え作っておらずともというのだ。 
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