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夢幻水滸伝

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第二百四十八話 石と共にその七

「お気遣いなく」
「そう言って頂けますか」
「はい、それで僕と会って」
「実はです」
 市長は王に話した。
「この合肥から安徽省を統一してくれませんか」
「安徽省をですか」
「今この省は獣やモンスター、賊が多く出てそれぞれの街や村に分かれていますね」
「その為冒険者のクエストも多いです」
「そうした状況を根本から解決するには」 
 その為にはというのだ。
「政です」
「善政を行い治安をよくする」
「おわかりですね」
「それはわかっていますが僕は政は」
「格闘家だからですか」
「不得意だとです」 
 その様にとだ、王は答えた。
「思っていまして」
「いえ、貴方は星の方です」 
 ここでだ、市長は。
 自分のステータスを見せた、職業は山伏でレベルは二十五だ。そうして政治力や政治関連の特技も見せた。
 そのうえでだ、王のステータスも見て話した。
「全く違いますね」
「確かに」
「星の方の能力は私達とは比較になりません」
「そやからですか」
「はい、ですから」
 それでというのだ。
「安徽省を統一して治めることもです」
「出来ますか」
「大丈夫です、それにです」 
 市長はさらに話した。
「何事もせねばです」
「はじまらないですね」
「そしてわからないですね」
「はい」
 その通りだとだ、王も答えた。
「左様です」
「ではです」
「政もですか」
「やってみて下さい、そしてです」
「安徽省を統一して」
「治めて平和にして下さい、ひいてはこの世界も」
「政ですか」
「それを敷いて民を幸せにしてこそですね」
 市長は王にこうも話した。
「世界を救えますね」
「確かに」
 王もそれはと頷いた。
「実はこれまで政はです」
「ご自身には向いていないと」
「思っていて」
 格闘家という職業そして起きた世界での自分のこれまでの人生からもだ。
「それで、です」
「関わらない様にされていましたか」
「はい、ですが」
「それでもですね」
「ここはお願いします、試しにとです」
「はじめてみることですね」
「はい、どうか」
「そこまで言われるなら」
 王は市長の言葉に頷いた、そうして合肥の棟梁になってだった。
 政をはじめたが即座にだった。
 市の行政システムを機能的かつ合理的にしてインフラと治安の改善にかかり自分が仲間とした人や獣、モンスター達をだった。
 軍に入れて軍を整えて合肥の周りの賊やモンスター達を退治し。
 合肥の周辺の街や村に使者を送って勢力圏に加えていった、そうして。
「あっという間に」
「はい、勢力はですね」
「充実してです」  
 王は市役所で市長に話した、ギルドの受付の女と闘技場の親父もいる。 
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