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夢幻水滸伝

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第二百四十八話 石と共にその一

                第二百四十八話  石と共に
 王守義はこの世界に来てすぐに声にこの世界のこととこの世界での自分と他の星の者達の能力や為すべきことを聞いた、そうしてだった。
 その話を聞いてすぐにだった。
 自分が今いる合肥の闘技場に行った、そうしてそこで闘技場の親父に事情を話した。するとだった。
 グレムリンの中年の男である親父は仰天してだ、王に問い返してきた。
「あの、何でまたここに」
「実はこれから具体的にどうすべきか考えられないので」
 王は親父に正直に答えた。
「ここでお話を聞いてです」
「何をすべきかをですか」
「知ろうと思いまして」
 それでというのだ。
「格闘家という職業からここに来ました」
「そうでしたか」
「はい、格闘家はこうした場所で戦いますね」
「そうですね、冒険者や軍隊に入る場合もありますが」
 親父は王にその通りだと答えた。
「闘技場にもです」
「出ますね」
「あと武闘大会にも出たり」
「お寺で修行もしますね」
「そうですね」
 こう王に答えた。
「己の体術を主に闘います」
「武器も使って」
「そうです、確かにこの闘技場でもです」
 親父は王にさらに話した。
「大勢の格闘家の人がいまして」
「それで、ですね」
「人同士で戦ったり獣やモンスターともです」
「闘いますね」
「そうします」
「そうですね、やっぱり」
「はい、それで王様もですか」
 王にあらためて問うた。
「この闘技場で闘われますか」
「実はお金がありません」 
 王はこのことを正直に答えた。
「残念ながら」
「だからですか」
「そうですさかい」
 それ故にというのだ。
「ここでまずは人や獣、モンスターと戦って」
「勝ってですか」
「お金を得ようと思ってますが」
「わかりました、ですが星の方と闘える人もモンスターもこの闘技場にはいません」
 親父は王に申し訳なさそうに答えた。
「強過ぎるので」
「そうですか」
「はい、とても」
 こうも言うのだった。
「ありません」
「それは困りましたね」
「困りましても」 
 親父はさらに話した。
「この闘技場は中国でも知られた闘技場ですが」
「それでもですか」
「一番レベルが上の登録者で三十です」
「それだけですか」
「魔人の魔術師でして」
「魔術師でも闘技場に参加出来ますね」
「術を巧みに使えば」
 そうすればというのだ。
「かなりの戦力になりますので」
「ああ、術ですか」
「如何に非力でも」
 直接攻撃は苦手でもというのだ。
「それでもです」
「術を巧みに使えばですね」
「それならです」
 まさにというのだ。 
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