仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第五百三話 サファリパークその三
「いつもそれが原因だよな」
「女の子になった時も」
「智樹君はそのスケベさが問題だな」
「どうしても」
「そう言いますけれど皆さんには一切何もしてないですよ」
智樹は二等身のまま必死に話した。
「奇麗な人可愛い娘ばかりでも命にも関りますし」
「私にいやらしいことしていいのユッキーだけよ」
由乃は右手に刀を持って不気味な笑みを浮かべて話した。
「そんなことした時はわかってるよね」
「ああ、よくな」
智樹も項垂れて応えた。
「わかっているよ」
「わかってればいいよ」
「生き返るなら粉々にしても問題はない」
タツマキは無表情で言い切った。
「そうね」
「まあ変なことはしないことだよ」
紺もこのことはわかっていた。
「むしろそっちの方が不幸の元凶だろ」
「いやらしいことの方がですか」
「俺も色々な目に遭ってるけれどな」
それでもというのだ。
「智樹みたいにはなってないからな」
「それじゃあですか」
「気をつけろよ」
「いやらしいこともですね」
「ああ、程々にな」
「俺は突き進めばいいと思うがな」
ベートーベンは自分の考えを変えなかった、もっと言えば変えるという発想すら全くないのが彼である。
「そうしたこともな」
「少なくとも皆さんの中ではしないです」
「俺ならするがな」
「けれどベートーベンさんっていやらしくないですよ」
「そうだな」
翼は響の言葉に頷いた。
「全くな」
「そんな要素ないですけれど」
「俺はあくまで一人を愛するのだ」
ベートーベンは響に腕を組んで答えた。
「あくまでな」
「そうなんですか」
「愛とはそうしたものだ」
こう言い切った。
「不埒な真似なぞしない」
「硬派でござるな」
ユキカゼはベートーベンの言葉からこう言った。
「それは実に」
「硬派かどうか知らないが俺の考えだ」
ベートーベン自身もというのだ。
「それはな」
「そうでござるか」
「そして俺はかつて一度も結婚したことがない」
「あっ、そうでしたね」
レベッカも言われてはっとなった。
「ベートーベンさんは」
「そうだな」
「はい、ですが」
「結婚したかった、生涯の伴侶を得たかった」
このことは遠い目で語った。
「そうしたかった」
「そうでしたか」
「だが今は違う、しかも耳も戻っている」
聞こえる様になっているというのだ。
「なら尚更だ」
「これからもでござるな」
「俺は俺の道を邁進していく」
「そうされるでござるな」
「何処までもな」
「他人の迷惑は考えたらね」
ワーグナーも言うことだった。
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