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八条学園騒動記

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第六百六十四話 連合軍への考えその十一

「実際はもっと多かったがのう」
「百万いましたか」
「そうであったがな」
 しかしというのだ。
「それは宋の巨大な人口があってじゃ」
「備えられましたね」
「当時の数百万の人口の欧州各国ではじゃ」
「軍は少ないですね」
「しかも遠征軍となるとな」
 軍を他国に送るとなると、というのだ。
「わかるであろう」
「少ないですね」
「そうじゃ、各国合わせて十万でな」 
 それ位でというのだ。
「かなりであった」
「そうだったんですね」
「それだけ送るとな」
「もう大軍だったんですね」
「それで国力もじゃ」
「かなり使っていましたか」
「そうであった、それで広い場所に一国辺り二万とか三万じゃ」
 それだけだったというのだ。
「これで出来ることはな」
「限られていますか」
「そうじゃ、一つの街を攻めてじゃ」
 そうしてというのだ。
「どうにか出来る」
「それ位ですか」
「確かにエルサレムでは非道であったが」
 その極みだったというのだ。
「同胞まで殺戮したな」
「キリスト教徒もですね」
「誰彼なしにそうしたが」
「それでもですか」
「数万でじゃ」
「出来ることは限られていますか」
「それは大航海時代も同じでな」
 時代は下がってというのだ、これはオスマン=トルコにアジアとの通商路を独占されて新たな通商路を手に入れる為でもあった。
「ポルトガル人も少なかった」
「あの悪名高き」
「百五十万位しかな」
「いなかったんですか」
「うむ」
 こう野上君に話した。
「実はな」
「それだけだったんですね」
「当時中国は二億じゃ」
「明の頃ですね」
「そして日本は千八百万じゃ」
「全然違いますね」
「スペインはより多かったがな」
 しかしというのだ。
「そんなにじゃ」
「多くなかったですね」
「それで世界各地を侵略しておった」
「中南米とかでも」
「確かに中南米の諸文明を破壊したが」 
 それでもというのだ。 
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