ハッピークローバー

「幸せだけれどね」
「それはそうね」
「それでね」
　そのうえでというのだ。
「私達だってね」
「今こうしてね」
「美味しいもの食べてるし」
「実際幸せよ」　
　一華はバウムクーヘンを食べてからワインを飲んだ、そうして牛乳餅を食べているとみこにさらに言った。
「皆も一緒だしね」
「私達もいて？」
「やっぱり一人で食べるよりもね」　
　それよりもというのだ。
「皆で食べる方がね」
「いいっていうのね」
「そう、だからね」
　それでというのだ。
「今幸せよ」
「そうなのね」
「私としてはね、しかもお酒も飲んでるしね」
「一華ちゃんかなり飲んでるね」
　かな恵は一華のその赤らんだ顔を見て言った。
「もう一リットルは飲んでるよ」
「それだけ飲んでる？」
「もうね」
「そういえばそうかしら、もうかなり酔ってるし」
　見れば目もそうなっている、酔いが回っている目だ。
「飲み過ぎにはね」
「気をつけないとね」
「ええ、明日二日酔いになるから」
「なったらもうね」
　一華は笑って返した。
「明日お風呂にね」
「朝入るのね」
「それも熱いお風呂にね」
「入って」
「それですっきりするわ」
「二日酔いにはお風呂ね」
「あれが一番だから」
　だからだというのだ。
「二日酔いになっていたら」
「お風呂ね」
「皆で入ろう」
　その時はというのだ。
「そうしよう」
「その時は」
「それでお酒抜こう」
「それ無理だから」
　富美子は真っ赤な顔で笑って突っ込みを入れた。
「この団地のお風呂じゃね」
「狭いから？」
「二人までなら何とかだけれど」　
　それでもというのだ。
「五人一度はね」
「無理だっていうのね」
「近くのスーパー銭湯にでも行って」
「八条温泉ね」
　またの名を八条湯という、八条グループが経営しているスーパー銭湯のチェーン店であり全世界で展開している。
「あそこね」
「そう、あそこに行ってね」　
　富美子は一華に話した。
「今あそこ早朝サービスやってるから」
「だからなのね」
「そこに二日酔いでも何とか行って」
　そうしてというのだ。
「サウナと水風呂に入ってね」
「お酒抜くのね」
「そうする？」
「早朝って言っても六時からでしょ」
　一華はその時間の話をした。
「だから入ったら学校に間に合わないわよ」
「明日学校だしね」
「だから駄目よ」
「あれはお休みの人かお爺さんお婆さんの為のサービスだから」
　その早朝サービスはというのだ。