ドリトル先生のダイヤモンド婚式
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第一幕その十
「結婚してもいい人生を送れて」
「そうそう、きっとだよね」
「金婚式も迎えられるよ」
「よかったらダイアモン婚式も」
「不幸なことでもないとね」
「その人と一緒にね」
「だからどうかな」
王子は微笑んで言いました。
「先生はこれからね」
「結婚のことをなんだ」
「今まで全く考えてこなかったけれど」
それでもというのです。
「これからはね」
「真剣になんだ」
「考えていって」
そうしてというのです。
「結婚したらどうかな」
「だから僕はね」
「その性格だよ」
それならというのです。
「それなら定職あってお家もある」
「そのことを差し引いてもなんだ」
「そうしてもね」
それでもというのです。
「性格からね」
「僕は結婚出来るんだ」
「あの夫婦を餓鬼としたら」
最低な人達をというのです。
「先生は仏様だよ」
「仏教で言う」
「そうなるから」
だからだというのです。
「もうね」
「僕はなんだ」
「そう、きっとね」
絶対にというのです。
「幸せになれるよ」
「僕達も太鼓判押すから」
「先生は結婚出来るし」
「それで幸せにもなれるから」
「だからね」
「いい加減考えたら?」
「結婚のことをね」
皆も言います。
「恋愛にもマイナスに考えないでね」
「そうしていってね」
「僕達のお願いだよ」
「確かに私達は先生といつも一緒だけれど」
「充分幸せだっていうけれど」
「もっと幸せになる為にも」
「結婚だってね」
「僕もそう思います」
トミーがおかずを持って来ました、今日は肉じゃがです。それと白菜のお漬けものに若芽と揚げのお吸いものもあります。
「先生もそろそろ」
「トミーもそう言うんだ」
「はい、心配ですよ」
おかずをちゃぶ台の上に置きつつ言います。98
「本当に」
「それでなんだ」
「いい人は傍にいます」
トミーは断言しました。
「必ず」
「今現在かな」
「ですからちょっと見回しますと」
そうすればというのです。
「きっとです」
「その人となんだ」
「結婚出来て」
そしてというのです。
「幸せにです」
「今以上に」
「なれますよ」
「そうなんだね」
「あんないい人はいないですし」
トミーはかなりはっきりと言いました。
「ですから」
「?トミーも知ってる人かな」
「ここにいる誰もが」
「というと僕もかな」
「はい、先生もです」
先生ご自身にもお話しました。
「よくです」
「知ってる人なんだ」
「そうです、悪い人でしたら」
若しそうであればというのです。
「僕達も言いません」
「結婚しろとはだね」
「悪いご主人で人生を駄目にする人もいれば」
「悪い奥さんでもかな」
「そうなる人もいますから」
「結婚相手は大事だね」
「はい、あの人なら」
まさにとです、トミーはその人のことを頭の中に置きながら先生にお話します。そのお顔と声はとても温かいものです。
「先生はきっとです」
「幸せになれるんだね」
「結婚すれば、ですから」
それ故にというのです。
「前向きに考えて下さい」
「結婚のことを」
「そうされて下さい」
先生に笑顔でお話しました、そうして皆で晩ご飯を食べるのでした。
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