レーヴァティン
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第二百五十三話 蝦夷が収まりその六
「むしろ他にだ」
「あるかというと」
「考えられない」
「そうですね」
「だから法としてもな」
「定めないですね」
「そんな必要は全くないからな」
それ故にというのだ。
「このままだ」
「同性愛は処罰しないですね」
「そうする、むしろ禁じろだの言う奴をだ」
そうしたことを言う者こそというのだ。
「聞きたい」
「何故悪なのか」
「そして罪なのだとな」
その様にというのだ。
「聞きたい」
「左様ですね」
「そして理由を聞くが」
「反論されますね」
「何故罪かとな」
同性愛がというのだ。
「それがキリスト教、俺達が起きた世界のそれならだ」
「反論出来ますね」
「何しろこの世にあるのはキリスト教だけではない」
「ではですね」
「他の考えがある、自分はそうだからと言ってだ」
同性愛に否定的であってもというのだ、こうした考えは実際にところ日本にも存在していて議論が存在している。
「他の者にその考えを強制してもだ」
「よくはないですね」
「そうだとな、他の宗教も尊重する」
「この世界ではそうなっています」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「教えは成り立つのだから」
「だからですね」
「キリスト教では悪とされていてもな」
起きた世界ではそうである、ただこの世界のキリスト教はそうは教えていても実際は教徒にもそうした嗜好の持ち主がわりかし多く実際は放置している。
「それでもな」
「そこはですね」
「他の教えそして考えとしてだ」
「あるということで」
「自分がそうであるならだ」
同性愛に否定的ならというのだ。
「それだけでいい」
「そうですね」
「そうだ、だからな」
それでというのだ。
「これでいい」
「左様ですね」
「だからな」
それでというのだ。
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