孤独から救われた老人
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第一章
孤独から救われた老人
シカゴ郊外在住のロバート=マケインは父と二人暮らしの年金暮らしの老人だ、だがその父も癌が進行して入院してだった。
一人暮らしになった、非常に寂しい生活を送る皺だらけの顔と白髪にグレーの目のやや曲がった背中の老人だったが。
その彼に近所に住む黒髪と黒い目の背の高い男エドワード=クラウンが頼みごとをしてきた。
「暫く仕事で家にいられないから」
「だからかい?」
「この子達を預かってくれるかな」
「ワン」
「ワンワン」
「ワフッ」
三匹の犬を紹介した。
「暫く」
「そうか、そうした申し出ならな」
マケインは何もすることがないので暇潰しとして受けることにした。
「そうさせてもらいます」
「宜しくな、この子はスモーキーで雄だよ」
まずは頭の上が茶色で身体が白い大きな耳の犬を紹介した。
「三匹のリーダーだよ」
「ワン」
「この子はオレオだ」
次は頭の上が薄い黒で大きな耳の殆ど白い犬だった。
「とても元気な男の子だよ」
「ワンワン」
「雌でジェニファーっていうんだ」
最後に黒く痩せた犬を紹介した。
「大人しくて甘えん坊だよ」
「クンクン」
「暫く頼むよ」
「ご飯と水をあげて朝と夕方に散歩かな」
「それで家の中で一緒に遊んでくれよ」
「何もすることがないしね」
マケインは寂しく笑って応えた、そうしてだった。
三匹と暫く暮らした、そしてクラウンが戻って来た時に。
笑顔でだ、彼hクラウンに話した。
「有り難う」
「いや、それはこっちの台詞だよ」
クラウンは笑顔で言うマケインに驚いて返した。
「うちの子達を預かってくれて」
「いや、いつも私に懐いてくれて家の中で相手をしてくれてね」
「三匹共人懐っこいからな」
「それでご飯とお水をあげると喜んでくれて」
そうなってというのだ。
「散歩の時も喜んでくれて」
「犬だから皆そうなるけれどな」
「それを見て私は元気が出たんだ」
「そうなのか」
「一緒にいて遊んで喜んでもらってね」
こうクラウンに話した。
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