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おぢばにおかえり

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第六十九話 先輩達と会ってもその四十二

「本当にね」
「じゃあ言わないですね」
「そうしてね、というか新一君阪神は嫌いじゃないのね」
「はい、特に」
「パリーグファンでも」
「確かに僕はパリーグ派ですが」
 それでもというのです。
「阪神は嫌いじゃないです」
「けれど応援はしていないのよね」
「そこまではいかないですね」
 応援するまではというのです。
「ファンかっていうと」
「そうじゃないのね」
「好きは好きですが」
 このことは新一君も否定しません、私もお話を聞いてそれならと思いました。
「それでもなんです」
「ファンではないのね」
「はい、ただ優勝はして欲しいですね」
 ファンでなくてもというのです。
「巨人よりもずっと」
「巨人は大嫌いだったわね」
「いつもお話している通りに」
「そうよね、けれど阪神は優勝して欲しいのね」
「やっぱり。奥華は広島の人も多くて広島ファンの人も多いですが」
 この辺り二分されています、大阪の人は阪神ファンが多くて広島の人は広島ファンの人が多いです。それはお好み焼きもです。
「僕は巨人が優勝しないといいです」
「そうなのね」
「阪神でも広島でも」
 どちらのチームでもというのです。
「いいんですよ」
「そうなのね」
「勿論他のチームでも」
 中日やヤクルト、横浜でもというのです。
「優勝して欲しいです」
「巨人は駄目なのね」
「この世で一番嫌いですからね」
 嫌いなものは徹底的に嫌い抜く新一君がというのです。 
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