それでもお金は大事
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第三章
「何があってもするなってね」
「言われたんだな」
「お父さんお母さんにね」
「そう思うならな」
「借金をしない様に節約して貯金していけばいいわね」
「そうだろ、そしてな」
そのうえでというのだ。
「やっていったらいいんだよ」
「今の日本だと」
「少なくともここはジンバブエじゃないんだから」
「そうね、それじゃあ」
「ああ、そんな馬鹿なことをしそうな政治家は選挙で選ばないといいしな」
赤人はこうも言った。
「言ってること聞いてな」
「日本は選挙があるから」
「それじゃあな」
「そうね、そうしたらね」
「そうそうお金の価値がなくなるなんてないからな」
こう言ってだ、赤人はまた紅茶を飲んだ。そして直美は彼の言葉に頷きながらスーパーの特価の時に買ったお菓子を食べた。
そうしてだ、大学で友人に話した。
「考えたけれど今の日本だとお金に価値あるから」
「それでなのね」
「ええ、それでね」
だからだというのだ。
「これからも節約と貯金していくわ」
「そうするのね」
「お金に価値があるからね」
そうした社会だからだというのだ。
「そうしていくわね」
「そうなのね」
「ああ、だからね」
「これからもお金は大事にしていくのね」
「そうするわ、今の日本はそうだから」
こう言ってだった。
直美は節約と貯金を続けた、そうしてお金を大事にしていった。少なくとも今の日本では価値があるものだから。
そして食事もだった。
「ソーセージ安くてカレールー安くて半額のお野菜あったから」
「今夜はカレーか」
「かなり作ったからね」
部屋で赤人に話した。
「三日はね」
「食えるか」
「節約できたわ、しかも美味しいし」
「そうか、それじゃあな」
「カレー食べようね」
「ああ、そうしような」
「今回も節約出来てよかったわ」
笑顔で言いつつカレーを作った、そうして二人で食べて味だけでなく節約出来た喜びも味わったのだった。
それでもお金は大事 完
2022・5・25
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