オズのホボ王子
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第七幕その七
「いや、こんなホテルがあるんだね」
「ええ、思いも寄らなかったわ」
王女は王子にトーストを食べながら応えました。
「本当に」
「全くだね」
「けれどね」
「それでもだね」
「いい経験だったわ」
「こんなホテルもあるんだってね」
「快適だったしね」
王女はこうも言いました。
「お部屋の中は適温で」
「ベッドもいいものだったしね」
「泥が光るから灯りになったし」
このこともあってというのです。
「暗くなかったし」
「よかったよ」
「そうね」
「ううん、こんなホテルがあるのもオズの国ですね」
ジョージはトーストを食べながら言いました。
「本当に」
「そうよね、オズの国だからね」
ナターシャはトマトを食べつつ言います。
「こうしたホテルもあるのね」
「色々な不思議がある国だから」
神宝はソーセージをフォークに突き刺して口に入れています、そのうえでの言葉です。
「こうしたホテルもあるんだね」
「普通沼地にホテルなんてないよ」
カルロスはゆで卵を食べながら言います。
「それがあるのがオズの国だね」
「まさにそうよね」
恵梨香はピクルスを食べながら言いました。
「オズの国だからこそあるのよ」
「僕もそう思うよ、まさかね」
王子はトーストにラム酒を入れたマーガリンをたっぷりと塗りつつ言いました。
「こんなホテルがあるとは思わなかったけれど」
「それでもですね」
「オズの国ならありますね」
「こうしたホテルも」
「そうですね」
「お伽の国ですから」
「そうだよ、不思議なことが次々と生まれるから」
そうした国だからだというのです。
「こうしたホテルもあるんだね」
「そうですよね」
「オズの国だからですね」
「こうしたホテルもあって」
「私達も楽しめるんですね」
「他の何処にもないホテルを」
「そうだよ、こんなホテルもあるんだね」
王子はこうも言いました。
「素敵な経験だったよ」
「ええ、じゃあ素敵な経験をいい思い出にしてね」
そうしてとです、王女は王子に焼いたベーコンを食べながら言いました。
「次の場所に行きましょう」
「そうしようね」
「ええ、しかしこの朝ご飯もね」
「素敵だね」
「全くだよ」
教授はサラダを食べつつ頷きました。
「ディナーもよかったけれどね」
「朝からこんなご馳走を頂けることもいいね」
弟さんはスクランブルエッグを食べながら笑顔で言います。
「このホテルは」
「面白いお部屋で温泉もあってこの食事だと」
モジャボロはフルーツの盛り合わせに舌鼓を打ってこの言葉を出しました。
「お客さんが多いことも当然だよ」
「カエルマンさんにいい場所を紹介してもらったよ」
王子はトーストを食べながら言いました。
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