少女は 見えない糸だけをたよりに
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4時前に、くるみちゃんが来た時、燿さんは
「これ 少ないんだけど、クリスマスだから、なんか美味しいもの食べて頂戴 この数日の売り上げが、いつもの倍以上になったからね はっきり、言っておきまけど くるみちゃんのは、暁美ちゃんより、少ないわよ 暁美ちゃんはフルだからね それと、香波ちゃんは ありません まだ、数ヶ月だからね 以上」と、出掛けて行ってしまった。
「うれしいわー 何か食べに行こうかなー 彼 なにが良いのかなー」と、ルンルン気分で暁美さんも帰って行った。
「羨まし―ぃ クリスマスデートだって ねぇ カナミ ウチ等もがんばろー」
「えぇ でも 何を頑張るんですか? あっ そうだ これ、スマホ くるみに教えてもらいなさいって 扱い方 燿さんに渡されたの」
「あっ そう そーいえば カナミ 持ってないもんね わかった それとね クリスマスのこと ウチに任せといてな―」
その日、店を閉じた時、くるみちやんが
「今日 ゲンイチさん 来なかったね 待っていたんだけどなー」
「へぇー くるみ やっぱり ゲンイチさんのこと 気になってんだ」
「そんなんちゃうねんけどなー なぁ カナミ ジャージの他に そのーなんていうか ちょっと こぎれいな恰好のもの持ってる?」
「う うん サスペンダーのフレァースカート ある でも 靴はスニーカー だけなんだ」燿さんにいただいたものがあったのだ。
「うーん 今時だから それでもいいんじゃない 明日、それ持っといでね」
「なんでー どこか行くんですかー?」
「まあね 明日にならなきゃ わかんないけどね 内緒」
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