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ハッピークローバー

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第二十話 楽しく食べられるその十五

「けれどね」
「それでもよね」
「徹底的に嫌うことはね」
 これはというのだ。
「ないわ」
「そうね」
「うん、ただ健康に悪いことは事実だから」
 それでというのだ。
「一華ちゃんが吸わないことはね」
「いいのね」
「健康のことちゃんと考えてるのね」
「私も長生きしたいから」 
 そう考えているからだとだ、一華は答えた。
「だからね」
「それでなのね」
「やっぱりね」 
 それでというのだ。
「吸わないでいくわ」
「一生よね」
「そう、一生ね」
 まさにというのだ。
「吸わないわ、それで人が吸う場所にもね」
「やっぱり行かないのね」
「そうしていくわ」
 これからもというのだ。
「ずっとね」
「それで健康でいる様にするのね」
「健康でないと」
 富美子が言ってきた。
「それだけで困るわね」
「そうよね、身体の何処かが悪いと」 
 一華も応えた。
「ちょっとそうでもね」
「怪我したり風邪ひいただけでもね」
「辛くなるわね」
「身体が万全でないと」
 さもないと、とだ。富美子はさらに言った。
「もうね」
「それだけでね」
「嫌でしょ」
「そうなるわね」
「健康って普通の様でね」
 留奈も言った。
「実は違うのかも知れないわね」
「とても有り難いことね」
「ちょっと頭痛になってもね」 
 そうなってもというのだ。
「幸せに思えなくなるし」
「それが命に関わらなくても」
「二日酔いになったら」
 その時はというのだ。
「幸せに思えないわね」
「そうよね」 
 一華はまた応えた。
「どうしても」
「そうしたものだから」
 それ故にというのだ。
「健康でいられるってね」
「有り難いことね」
「幸せの原点かもね」
 そこまでのものだとだ、留奈は言った。
「若しかして」
「ううん、ひいお祖父ちゃん最近目が悪くてね」 
 理虹は身内の話をした。
「辛いって言ってるわ」
「やっぱりお歳だから」
「それでね」 
 その為にというのだ。
「老眼からね」
「近視になったの」
「老眼も辛かったって言うけれど」
「今はそうなの」
「この前の区の病院の健康診断で視力測ったら」
「どうだったの?」
「視力〇・一だったそうだから」
 こう言うのだった。 
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