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ハッピークローバー

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第二十話 楽しく食べられるその四

「去年お酒飲める様になってから」
「私達の中で一番飲んでるわよ」
「そうなのね」
「それでね」
「かな恵ちゃんもなのね」
「ストロングよく飲んでるわ」
「そうなのね」
「それもコーラね」
「ああ、あれね」
「正確に言うとストロングじゃないけれどね」
 コーラのそれはというのだ。
「それでもね」
「飲んでるのね」
「そう、そしてね」 
 それでというのだ。
「楽しんでるわ」
「飲み過ぎない様に言っておいてね」
 美奈代はかな恵のことを気にかけて妹に告げた。
「かな恵ちゃんに」
「あの娘飲む時かなり飲むわ」
「だったら余計にね」
「私からなのね」
「かな恵ちゃんに言っておいてね」
 その様にというのだ。
「いいわね」
「わかったわ」
 富美子は姉の言葉に笑顔で頷いて応えた。
「そうしておくわね」
「そうしてね」
「お酒の飲み過ぎはやっぱりよくないわよね」
「ええ、だからね」
 それでというのだ。
「かな恵ちゃんにもね」
「言っておくわね」
「飲み過ぎで身体壊すなんてね」
 美奈代はさらに言った。
「こんな馬鹿なことはないから」
「よくあるわよね」
「まして十代でなんてね」
「余計に馬鹿っていうのね」
「そうよ、あと絶対に駄目なのは」
「駄目なのは?」
「朝からビールに生卵入れて飲む」
「ああ、ドイツ式ね」 
 富美子は姉のその言葉にそれはと応えた、実は彼女もドイツから来ている同級生からこれを聞いているのだ。
「それよね」
「そう、ドイツじゃ食欲がないとね」
「そうして朝ご飯にするのよね」
「ええ、けれどこれってね」
「朝からお酒というかね」
「コレステロールがね」
「そう、これが滅茶苦茶気になるから」
 こう妹に話した。
「ビールもそうで卵もね」
「その組み合わせだから」
「栄養補給にはなっても」
 それでもというのだ。
「痛風にね」
「なるわよね」
「だからドイツ人って痛風多いでしょ」
「それも言われたわ」
 これはドイツ人そしてオーストリア人の同級生達からだけではない。
「ドイツ人の先生実際痛風でね」
「大学の先生でもね」
「ドイツの人おられて?」
「痛風なのよ」
「八条大学にもそうした人おられるのね」
「ビールのせいよ」
 何と言ってという言葉だった。
「一番はね」
「そこにソーセージと卵よね」
「あとケーキね」
 これもあるというのだ。 
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