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正しい男の下着

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第一章

               正しい男の下着
 八条ジム京都はこの時も身体を鍛えたり健康の為に汗を流している男女が多くいた、そうしてそれぞれの器具を使ったりプールで泳いだりしてだ。
 サウナに入ったり湯舟にも入っていた、その中に置鮎海里もいたが。
 彼はジムで汗を流し風呂にも入ってすっきりして浴場の更衣室でバスタオルで身体を拭いていた。背は一八〇近くあり日々ジムやプールで身体を動かしていて筋肉質で引き締まった体格をしている。若々しく逞しい顔立ちであり顎の輪郭も眉も立派である。黒髪を短くしていてジムにいるのが実に似合っている。
 その彼が身体を拭いた後自分の下着である派手な柄のトランクスを穿いた時に一緒にジムで汗を流して風呂も楽しんだ友人に言われた。
「お前下着トランクスだな」
「ああ、これが一番動きやすいからな」
 海里は友人に答えた。
「だからな」
「それでトランクスなんだな」
「下着はな」
「ボクサーの方がよくないか?」 
 その友人は黒のボクサーだった、ゴムの部分は赤い。
「動きやすいならな」
「そうか?」
「ああ、身体にフィットしてな」
 そうなっていてというのだ。
「いいだろ」
「そうか?」
「しかもお洒落な感じするだろ」
 友人はボクサーについてこうも言った。
「だからな」
「お前はボクサー派か」
「最近そうだけれどな」
「そうなんだな」
「そういえばボクサー多いよな」 
 別の友人も言ってきた。
「最近な」
「そうだろ、身体動かすなら特にな」
「ボクサーの方がいいか」
「俺はそう思うぜ」
 友人同士でこう話した。
「やっぱりな」
「そうなんだな、まあ俺はトランクスだけれどな」
 その友人は海里と同じだ、だが色は赤でそこは違う。
「しかしな」
「それでもだろ」
「ボクサーは多いよな」
「最近な、ただな」
 ここでこの友人はこうも言った。
「ブリーフは見なくなったな」
「ああ、ブリーフか」
「子供でもな、お風呂屋さん行ってもな」
「お前銭湯やスーパー銭湯行くの趣味だしな」
「ジムもいいけれどな」
 それと共にというのだ、三人で服を着ながら話していく。
「風呂自体もな」
「好きだよな」
「温泉だって行くしな」
「それで下着よく見るか」
「ああ、それで言うんだけれどな」
「子供でもか」
「もうブリーフかなり減ったな」 
 この下着を穿く者はというのだ。
「どうもな」
「そうなんだな」
「昔は多かったらしいけれどな」
「今じゃ爺さんでも穿いてないな」
「そうなってるよな」
「そういえばこのジムでも見たことないな」
 海里も言った。
「ブリーフの人は」
「ビキニだっていないよな」
「ブリーフでなくてもな」
「今じゃ漫画でもいないだろ」
「アニメや小説でもな」
「ゴルゴがブリーフ派だったよな」
 海里はあまりにも有名な漫画の話をした。
「そうだったな」
「ああ、あのキャラな」
「実はそうなんだよな」
「初登場の時からな」
「下着はブリーフなんだよな」
「それも白だな、白ブリーフなんてな」
 それこそというのだ。 
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