オズのホボ王子
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二幕その六
「そうしてです」
「休んでもらう」
「そうした考えなの」
「ぎりぎりで間に合わないよりも間に合う方がいい」
笑顔で言う御者の人でした。
「そういうものですね」
「うん、世の中はね」
王子は確かにと答えました。
「やっぱりその方がね」
「遥かにいいですね」
「その方がね」
実際に答えます。
「遥かにいいよ」
「ですから姫様もです」
「そう定めているんだね」
「ですから街から見える範囲で人が休みそうなら」
夕暮れ時にというのです。
「その時はです」
「街の中に入れてあげるんだね」
「街に向かっている人なら」
それならというのです。
「そう定められていますので」
「僕達もだね」
「そうです、兵隊さんの機転もありますが」
「オズマ姫の考えもあるんだね」
「政策としてのそれも」
そうしてというのです。
「ありまして」
「それでだね」
「どうぞです」
こう言うのでした。
「お入り下さいでして」
「それではね」
「はい、今から」
「宮殿にだね」
「案内させて頂きます」
「それではね」
こうしたお話をしてでした。
一行は馬車に乗せてもらって宮殿に案内してもらいました、そして宮殿に入りです。
馬車から降りるとオズマが待っていて笑顔で挨拶をしてきました。
「ようこそ」
「お久し振りです」
王子が一行を代表して深々と頭を下げて挨拶をしました。
「お元気そうで何よりです」
「この通りよ」
オズマはにこりと笑って言葉を返しました。
「私達は皆ね」
「お元気ですね」
「そうよ」
「それは何よりです、それでなのですが」
「パーティーの招待ね」
「それのお誘いに来たのですが」
「お話は後いえ明日にしましょう」
オズマはにこりと笑ったまま応えました。
「今はね」
「いいですか」
「もう夜だから」
それでというのです。
「そのお話はね」
「明日ですか」
「明日朝ご飯を食べて」
そうしてというのです。
「それからね」
「あらためてですね」
「お話をしましょう」
「それでは」
「ではまずはね」
オズマはさらに言いました。
「皆お風呂に入って」
「宮殿のですね」
「ええ、エメラルドと緑の大理石で飾った」
まさにそのというのです。
ページ上へ戻る