オズのホボ王子
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第一章その六
「招待してくれているよ」
「そうですか」
「そもそもあの人がじっとしていられるかな」
王子は五人に楽しく笑って尋ねました。
「果たして」
「あっ、それはないですね」
「無理ですね」
「あの人は」
「オズの国でも屈指の遊び好きで」
「じっとしているのが大の苦手ですからね」
「そう、だからね」
それでというのです。
「当然あの人もね」
「招待して回られていますか」
「海の方を」
「王子と手分けする形で」
「そうしてですね」
「動かれていますね」
「船旅を楽しみながらね」
そのうえでというのです。
「そうしているよ」
「そういえばね」
ここで王女が言いました。
「私あの人に殆どお会いしていないわ」
「リンキティンク王にはだね」
「貴方にもよ」
「うん、久し振りに会ったね」
「そうよね」
「お会い出来て何よりよ」
「だったらね」
あらためてです、王女は王子に言いました。
「私もね」
「インキティンク王の国に行って」
「そしてね」
そのうえでというのです。
「楽しませてもらうわ」
「それじゃあね」
「一緒にね」
「まずは旅をして」
リンキティンク王の国にというのです。
「それを楽しんで」
「それでね」
「楽しく行こう」
「それではね」
こうお話してでした。
一行に王子も加えてそのうえで、でした。
皆でエメラルドの都に向けて出発しました、そこでジョージは言いました。
「王子と王女が一緒ってはじめてかな」
「あっ、そうだね」
「そう言われればそうだね」
「これまで色々な旅をしてきたけれど」
「色々な人達と一緒だったけれど」
神宝達四人もそれはとなりました。
「王子と王女が一緒なのはね」
「はじめてよね」
「そう思うと嬉しいね」
「この顔触れでというのも」
「そうだよね、面白いね」
また言うジョージでした。
「はじめての顔触れでの旅も」
「そうだね」
「それじゃあね」
「この顔触れでの旅を楽しみましょう」
「今回は」
「はじめての組汗での旅もいいよね」
ジョージは笑顔でこうも言いました。
「新しい何かが起きそうで」
「そうだね、僕もね」
王子も言ってきました。
「あまり旅に出ていないしね」
「私もよ」
王女もでした。
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