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レーヴァティン

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第二百四十四話 青森入りその十六

「機械の様な面があったな」
「暖かみがなく」
「統治のみを進めるな」
「そうした人間だった」
「どうにもでござる」
「建築と旅行が趣味だったっちゃよ」
 愛実は始皇帝についてこう言った。
「そう考えるとっちゃ」
「人間味はまだあるか」
「確かにそれをあまり見られない人っちゃが」
「それでもだな」
「何度も巡幸してっちゃ」 
 自分の国の領内をだ。
「色々観て回ってっちゃ」
「建築だな」
「何かと築いたっちゃな」
「今話している通りにな」
「それがっちゃ」
 まさにというのだ。
「始皇帝の趣味だったっちゃ、そして不老不死もっちゃ」
「求めたな」
「何だかんだで人間だったことはっちゃ」 
 始皇帝もというのだ。
「間違いないっちゃ」
「そうだったな」
「うちが見ても人間味は薄いっちゃ」
 そう思えることは事実だがというのだ。
「けれどっちゃ」
「人間だったことはだな」
「事実っちゃよ」
「そういうことだな」
「そうっちゃ、それとっちゃ」
 愛実はさらに話した。
「その不老不死を求めてっちゃ」
「徐福にその為の薬を探させたりもしたな」
「そうっちゃ、そしてっちゃ」
 愛実はさらに話した。
「水銀もっちゃ」
「薬の中に入れていたな」
「不老不死の薬、丹薬にっちゃ」
「そうだったな」
「それがっちゃ」
「始皇帝の寿命を縮めたな」
「そうだったっちゃ、不老不死を求めるにしても」
 それでもというのだ。
「そんなものを飲むとっちゃ」
「身体に極めて悪い」
「そして逆にっちゃ」
 不老不死を得るどころかというのだ。
「死期を早めたっちゃ」
「始皇帝はな」
「そうしたところもっちゃよ」
「人間味が出ているな」
「そうっちゃ、しかしっちゃ」 
 それでもというのだ。
「何か始皇帝も可哀想っちゃ」
「気の毒か」
「愛する人、信じる人がいたとは思えないっちゃ」
 始皇帝にはというのだ。 
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