恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第百十九話 曹操、乳を飲むのことその三
「出るぞ」
「出るのね」
「一気にな。ただしだ」
ここでだ。華陀はこんなことも言った。
「乳を飲んでも胸は大きくならないそうだ」
「あら、そうなの」
「背は伸びるらしいがな」
「小柄でも胸がなくてもいいから」
曹操はそちらには構うことはなかった。
「まあ桂花は中身もあれだけれどね」
「小さいんだな」
「実は劉備もそうだし」
「ああ、そうらしいな」
「関羽もそうなのよ」
「意外だな、それは」
「美羽も案外ね。それと呂蒙もね」
中身が小柄な娘は案外多い。
「まあ甘寧の中身は結構以上に大きいけれどね」
「確か一七〇はあったな」
「そうよ。大きいからね」
「中々羨ましいな。とにかく曹操殿は背や胸はいいんだな」
「特に気にしていないわ」
曹操はだった。こう言うのだった。
こうして何はともあれだ。曹操は乳を飲み薩摩芋にカボチャに牛蒡、プルーンを食べてみた。そうしてその結果。
次の日だ。すっきりとした顔でだ。華陀に言うのだった。
「出たわ」
「出たんだな」
「ええ、一月分がね」
満ち足りた笑みでの言葉だった。
「とことんまで出たわ」
「腹の中までパンパンだったんだな」
「その表現は止めた方がいいわよ」
曹操は華陀の今の言葉にはクレームをつけた。まずは何よりだった。
「それでもね。あんなに出たのはね」
「はじめてか」
「一月。本当にすっきりしたわよ」
「身体は食事からだ」
「そうよね。食べ物が第一よね」
「その通りだ。だからこれからもだ」
「ええ。気をつけるわ」
こうしてだった。曹操は便秘から解放された。その話を聞いてだ。
ふとだ。文醜がこんなことを顔良に言った。
「なあ、乳を飲めばな」
「どうかしたの?」
「胸でっかくなるらしいな」
「あれ、そうなの」
「ああ。華陀さんが言ってたらしいんだよ」
こう顔良に話すのだった。
「だからあたいもな」
「お乳飲んでみるの?」
「それに背も大きくなるらしいな」
「じゃあクラウザーさんみたいになるのかしら」
顔良は大きいといえばすぐに彼を思い出した。
「それか大門さんみたいに?」
「あの人もでかいよな」
「まあタムタムさんや骸羅さんは別格だけれど」
「っていうかタムタムさん本当に人間なのかよ」
文醜はタムタムについてはかなり率直だった。
「あの腰はないだろ」
「細いわよね」
「いや、あれは細過ぎるだろ」
そこまでだというのだ。
「しかもやけに軽いしな」
「ううんと。何か違うわよね」
「まあタムタムさんはな」
確かに別格だとだ。文醜も言う。
「あそこまで大きくなったらなったで」
「大変か」
「そう思うわ。ちょっとね」
「まあとにかくだよ。胸だよ」
文醜はいささか強引に話を戻した。
「胸大きくなりたいよな」
「私は別に」
「斗詩は胸があるから言えるんだよ」
確かにだ。文醜よりは遥かにあった。
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