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レーヴァティン

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第二百四十四話 青森入りその四

「別にな」
「必要な分を納めるのであれば」
「それでいい、また税は彼等も重くしない」
「そして産業を振興させて」
「それを財とする」
 幕府のそれにするというのだ。
「蝦夷でもな」
「そうでありますな」
「その様にする」
「あれっちゃな」
 愛実も言ってきた。
「お米やお金でなくともっちゃ」
「税は納められるな」
「そうっちゃな」
「今干し肉でもいいと言ったが」
「本気っちゃな」
「当然だ、孔子もそうしていたな」
「授業料はそれっちゃな」
「当時の最低限の月賦だった」
 それさえ持ってくれば誰も孔子の話を聞けたのだ、これは身分制度を否定した彼の考えがそのまま出ていたからだ。
「それでよかった、そして俺もだ」
「その干し肉でもっちゃな」
「必要なだけ納めるとな」
「いいっちゃな」
「そうする、そして干し肉がなくともな」
「他のものいいっちゃな」
「獲れたものならな」
 それならというのだ。
「彼等が納められるものでだ」
「よしっちゃな」
「その様に定める、そして彼等が農業をはじめるなら」
「助けるっちゃな」
「そうする、蝦夷での農業も考えている」
 こちらもというのだ。
「そしてだ」
「他の産業もっちゃな」
「考えている」  
「商業や工業もっちゃな」
「漁業に林業もな」
 そうした産業もというのだ。
「はじめてだ」
「育成してっちゃな」
「豊かになる」
「そうなるっちゃな」
「蝦夷は開拓すればな」
「豊かになるっちゃな」
「寒い」
 このことは事実だというのだ。
「だが広大で農業にも適していてな」
「他の産業も持てるっちゃ」
「だからだ」
「蝦夷を手に入れたらっちゃな」
「産業をはじめる、そしてだ」
「豊かになるっちゃな」
「豊かになればだ」
 英雄は今以上にそうなればというのだ。
「力になる」
「それだけっちゃな」
「だからだ」
 それ故にというのだ。 
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