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私はいじわる 小悪魔が住みついた

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5-⑹

 冬休みが近づいた時、私はお兄ちゃんに

「今年も、クリスマスパーティしようね」って聞いたら

「あー 今年はダメ クラブの連中で集まるから・・翠も一緒だよ」と、そっけなかった。

 えー じゃぁいいや 何かお料理作って、昂を呼ほ゛ーっと 二人っきりで・・と、お母さんに言ったら

「ダめよ そんなの 女の子 一人っきりのとこに、男の子呼ぶなんて― ダメ ダメ」

「なんでー 昂だよ 用心棒になるやん ウチ 一人っきりより安心やろー」

「でも ダメ なんか間違いあったらどうすんのー 最近、慎也と翠ちゃんが、仲良すぎて心配してるの ウチは男の子だから良いわよ でも、あっちは女の子だし・・ だから、これ以上、余計な心配させないでちょうだい」

「ねぇ お母さん 間違いって 何?」

「それはね 真珠が中学に上がる時に教えるわよ 今は、とにかく、普段と違うことはしないでよ 昂君とも」

「ふぅーん なんとなく、わかった気がする」

「言っておきますけどね 向こうのおうちにお邪魔するのもダメよ 昂君 一人なんでしょ」

「わかったわよ 可哀そうな少女は ひとりで、寂しいクリスマスを過ごします」

「なに バカいってんの ちゃんとケーキは用意します」

 私は、昂君に事情を説明したら

「しょうがないやんか お母さん、そう言うんなら じゃぁ フルコースのトレーニングするかー」

「げー なに そのフルコースって」

「うん 最近 うさぎ跳び やってへんしな」

「もう ウチ 辛いのって 嫌やー 昂 厳しすぎる」

 結局、神社まで走って登って、上で私は、ヒィーヒィー言いながら、うさぎ跳びをこなしていた。そして、腕立て伏せの時、私がお尻があがっていたのか、いきなり、ベシッと叩いてきた。

「ケツをあげるな!」

「なっ なにすんねん ちょっとー ウチが女の子ってこと 忘れてんのちゃうかー オシッコ 漏らしたら どーすんねん」

「へぇー 真珠でも そんなこと ゆうんやー へぇー」

 と、言われていたが、本当は、最近、女の子のあれが始まるような予感していたから・・

 そして、昂君へのプレゼント マフラーを選んでいた。昂君からは 蝶々のブローチ。そして、お母さんに言われたように、普段と違うことをすることもなく、帰ってきたのだ。

 
 
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