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レーヴァティン

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第二百四十三話 蝦夷攻めその一

                第二百四十三話  蝦夷攻め
 久志は英雄にこれまでのことを話した、二人は今は大学の食堂の一つで向かい合って共にラーメンを食べていた、久志は醤油ラーメンで英雄は塩ラーメンだった。
 話を終えてだ、久志は英雄にこんなことを言った。
「この食堂のラーメンは違うな」
「他の食堂のものも美味いがな」 
 英雄は食べつつ応えた。
「八条大学のラーメンはな」
「この食堂が一番美味いな」
「俺もそう思う」
「そうだよな、麺のコシがいいな」
「しかも味もいい」
「おまけにな」
 それに加えてというのだ。
「スープだってな」
「いいな」
「そうだ、何もかもがいい」
「そうだよな」
「作る人がいいからだ」
 英雄は素直に述べた。
「麺の湯で加減とスープの味付けもな」
「いいからだな」
「ダシの採り方もな」
「どれもいいな」
「それでこの美味さだ」
「そうだよな、それでな」
 久志はそのラーメンを食べつつ英雄にさらに話した。
「俺からの申し出を受けてくれて何よりだ」
「海の魔神のことだな」
「感謝するな」
「礼には及ばない」
 英雄はラーメンの中のメンマを口に入れつつ答えた。
「当然のことだ」
「魔神が俺達の敵だからだな」
「究極のな」
「その魔神を倒す為に調べることはか」
「俺の方から申し出ると言ったな」
「ああ」
「最初からその考えだったしな」
 それ故にというのだ。
「礼にはだ」
「及ばないっていうんだな」
「そうだ」
 こう言うのだった。
「特にな」
「そうなんだな、じゃあな」
 久志は英雄のその言葉に頷きあらためて話した。
「これからお前の方の話を聞きたいんだがな」
「蝦夷地のことだな」
「ああ、掌握したよな」
「完全にな、そしてだ」
 そのうえでとだ、英雄は答えた。
「統一も果たした」
「そっちもだな」
「そして統一した浮島の政をはじめた時にだ」
「俺からの使者が来たんだな」
「そうだった」
「それでお前の方からもか」
「使者を送ろうと考えていたところにだ」
 まさにその時にというのだ。 
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