ドリトル先生とめでたい幽霊
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第九幕その十一
「今日本のテレビは面白くないって言われるけれど」
「実際何かね」
「テレビ観ても面白くないよ」
「どうもね」
「バラエティもね」
「報道番組は嘘ばかりだしね」
「うん、そしてお笑い自体もだね」
先生はお寿司を食べながら言いました。
「実際にだね」
「面白くないよね」
「昔のお笑いを観る時があったけれど」
「昔のものと比べるとね」
「今はね」
「懐古でなくてね」
昔はよかった、そうでなくてというのです。
「今の日本のお笑いはね」
「面白くないわ」
「笑わせるって気持ちがない?」
「そんな気持ちがなくて」
「お笑いに真剣さも足りないかな」
「何か全力で笑わせるってなくて」
そうした気持ちがというのです。
「迫力もなくて」
「ネタも弱いね」
「昔と比べると」
「そうだね、お笑いの街でもあるなら」
それならとです、先生は考えるお顔で言いました。
「やっぱりね」
「頑張って欲しいよね」
「もっとね」
「今のままだと駄目だよ」
「テレビに出たいとかじゃなくて」
「テレビも面白くないしね」
「むしろユーチューブに出ている人の方がだね」
タレントさんでもというのです。
「面白いね」
「そうそう」
「テレビは本当に面白くないよ」
「今の日本のテレビ番組は」
「それよりもユーチューブの方が面白くて」
「見どころがあるよ」
「お笑いにしてもね」
先生は鯖を食べています、この鯖もまた大阪ではよく食べるのです。
「そうだね」
「うん、どうもね」
「だから今日の舞台もね」
「もうちょっと頑張って欲しい」
「そう思ったね」
「僕も思ったよ、ただ舞台はまだいいよ」
今日のそれはというのです。
「本当に酷いのはテレビだよ」
「そっちだよね」
「もう観る価値がないよね」
「どうにも」
「そうだよね」
「そうだよ」
先生も同じ意見でした。
「日本のマスメディアは酷いけれど」
「テレビが特にでね」
「もうあんまりだから」
「それでだよね」
「観るとね」
それこそというのです。
「かえって悪影響を受けるよ」
「全くだね」
「だからお笑い観るなら舞台の方がいい」
「テレビのものは観ない方がいいね」
「僕もそう思うよ」
先生はお箸を動かしつつ皆に答えました。
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