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ハッピークローバー

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第十五話 夢があるからその四

「まだいて欲しいよ」
「ステラーカイギュウがね」
「そう思ってるよ」
 実際にというのだ。
「そうであって欲しいよ」
「今もね」
「そんな絶滅の仕方はこの上なく残念だから」
 それ故にというのだ。
「本当にね」
「そうよね」
 一華も同意だった。
「人間がやった嫌なことの一つでも」
「それは取り返しがつかないことだけれど」
「まだ残っていたら」
「それならね」
 だからだというのだ。
「嬉しいよ」
「本当にそうね」
「まあ北極にはあまり行きたくないけれど」
「寒いからなのね」
「あそこも下手したら死ぬから」
 そうした場所だからだというのだ。
「寒いしシロクマもいるから」
「あの熊ね」
「殆ど人は襲わないっていうけれど」
 それでもというのだ。
「猛獣だからね」
「それで滅茶苦茶強いのよね」
「何かの漫画でツキノワグマが関羽で」
 三国志のこの強者でというのだ、青龍偃月刀を手にした二メートル以上の体格の凄まじい強さを持つ武人である。
「北海道の羆が呂布って言ってたよ」
「その二人滅茶苦茶強いわよね」
 一華もこのことは知っていた。
「何かのゲームで観たわ」
「三国志かな」
「カードだった?いや格闘ゲームだったかしら」
「そっちで観たんだ」
「それでね」
「呂布強かったんだ」
「関羽も強かったけれど」
 それでもというのだ。
「けれど呂布はね」
「その関羽より強かったね」
「ええ、かなりね」
「それでその羆よりもね」
 呂布に例えられるまでに強くともというのだ。
「ホッキョクグマ強いから」
「近寄りたくないのね」
「ヒョウアザラシも怖いけれど」
「ホッキョクグマもなのね」
「ペンギンとかアザラシ好きなのに」
 そうした生きものがというのだ。
「そういうの食べる生きものだし」
「尚更なのね」
「出会いたくないよ」
「そうなの」
「興味はあってもね」
 そこにUMAがいるかも知れないと思ってだ。
「それでもね」
「行かないのね」
「そう、そしてね」
 それでというのだ。
「報告だけ聞きたいよ」
「いるっていう」
「うん、あと台湾とか東南アジアとかオーストラリアも街は行きたいけれど」
 それでもとだ、達川は一華に話した。
「自然はね」
「嫌なの」
「台湾って日本と同じで山国だよね」
「台湾から来た子そう言うわね」
「それで物凄く木が多いって」
「日本の山以上にね」
「それでそこにもUMAいそうだけれど」
 達川はさらに話した。 
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