FAIRY TAIL もう一人の滅竜魔導士「氷竜」
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双竜VS影
前書き
色々と、修正しながら書いてます。…いわばリメイク?
「ナツとリートを追うぞ!すまないがこの荷物をホテルまで頼む」
「いや、誰?アンタ」
エルザは、近くにいたカップルに荷物を押し付け、押し付けられたカップルは戸惑っていた。
「もうめちゃくちゃ...」
「だな」
「グレイ...服は?」
・・・
列車の中では、ナツとリートの二人が、いまだに黒髪を後ろで束ねた男、カゲヤマに話しかけられていた。
「フェアリーテイルって言えばさぁ、ミラジェーン!!!有名だよねぇ、たまに雑誌に載ってるし綺麗だよねぇ」
「あとさぁ、名前知らないけど新しく入った女の子が可愛いんだって知ってる?」
「正規ギルドはかわいい子も多いのかぁ少し分けてよ♪なーんて、なっ!!」
ゴスッ!
いきなりカゲヤマが、リートとナツは頭を座席におさえつけた。
「シカトは嫌だなぁ、闇ギルド差別だよ?」
「「あ"ぁ!?」」
「なに…すんだ...てめぇ」
「喧嘩...なら...かうぞ...」
「なに?よく聞こえないよ。フェアリーテイルってずいぶん目立ってるそうじゃないか正規ギルドだからってハバきかせててムカツクんだよね」
「うちらが妖精の尻尾のこと何て呼んでるか知ってる?ハエだよハエ」
「てめっ」
「上等だっ」
二人は座席から立ち上がり、掌に魔力を込める。
ガタン!
しかし、乗り物酔いのせいで、まともに魔法が使えなかった。
「「うっぷ...」」
「ヒャハハ!なんだよてめぇらその魔法!弱そうだな!」
「魔法ってのは、こう使うんだよ!」
カゲヤマの足元から黒い影が伸び、その影が二人を殴る。
「うごっ」
「がぁっ」
「くっそっ...」
「ふぅーっふぅーっ...」
地上と違い、列車の揺れのせいで二人は実力を出しきれなかった。
しかし、列車はいきなり止まり、乗り物酔いが治まったナツ達は復活する。
「なんだよ!急停車か!?」
「やっと」
「止まった」
「あ?」
リートの足元に、三つ目のドクロ頭をした棒のような物が転がってくる。
「あ?」
バッ!
カゲヤマは、落としたドクロの棒を慌てて拾う。
「見たな!?」
「うるせぇぞ」
「さっきはよくもやってくれたな」
「「お返しだぁ!」」
ナツとリートは、カゲヤマを殴り飛ばした。
「「ハエ(パンチ)(殴り)」」
「てめぇらぁ...」
《先程の急停車は誤認によるものと判明いたしました。間もなく発車します》
「やべっ...」
「マズイ...」
「ナツ、逃げるぞ!」
「ああ!」
ナツとリートは鞄を持ち、降りる準備をする。
「逃がすかぁ!!!てめぇらぁ!!|鉄の森に手ぇ出したんだ!ただですむと思うなよ!!!」
「上等だ!!いつでもかかってこい!」
「こっちもてめぇの顔覚えたぞ!!さんざん妖精の尻尾をバカにしやがって」
「次は外で勝負してやる」
「やべっ動き出した!」
列車が動きだし、リートは慌ててナツの服を掴んで列車の窓からナツを放り投げ、自分も飛び出した。
「あぁぁぁぁ!!!」
「わりぃナツ!着地は自分で何とかしろ!!」
「鬼か!」
そこに、列車を追いかけて魔導四輪車に乗ったエルザ達がやって来た
「何でお前ら窓から飛び出してくるんだよ!」
「「うごっ」」
放り出されたナツは、魔導四輪の上にいたグレイとぶつかり車から落ち、リートはその少し上を通過して地面に着地した。
ズザザァーッ!
「ナツ!リート!無事だったか!!!」
「痛てぇー!何しやがるナツてめぇ!」
「今のショックで記憶無くした、誰だオメェ、くせぇ」
「んな訳あるか!」
無事を確認しに、ナツ達の元に全員が駆け寄って来た。
「ナツ~リート~ごめんねぇ」
「ハッピー!エルザ!ルーシィ!ラリカ!ひでぇぞ!オレらを置いていくなよ!」
「まったくだぞ!」
「おい、ずいぶんと都合のいい記憶喪失だな」
「すまない」
「ごめん」
「申し訳ありませんわ」
「無事でなによりだ、よかった」
ゴン!
「「硬!」」
二人は、エルザに抱き寄せられるも、エルザが鎧を着ているため頭をぶつけ痛がっていた。
「無事なもんか!」
「そうだぞ!列車で変な奴に絡まれたんだからな!」
リートとナツは、カゲヤマの事を思い出していた。
「なんつったっけ?」
「確か...アイゼンヴァルドとか言ってたような...」
「バカモノォ!!」
アイゼンヴァルドと聞いて、エルザがナツとリートを殴り飛ばす。
「「ごぁっ!」」
「鉄の森は私たちの追っているものだ!!!」
ナツとリートの頭上には、意味がわからずクエスチョンマークが浮かんでいた。
「んなこと初めて聞いたぞ」
「なぜ私の話を聞いていない!!」
「お前がオレ達を気絶させたからだろ!?」
エルザは、急いで魔導四輪に乗り込む。
「先程の列車をすぐに追うぞ!どんな特徴をしていた?」
何とかしてカゲヤマの特徴を思い出そうとするリートだが、イマイチカゲヤマは説明できるような姿はしていなかった。
「特徴っつってもあんまり無かったぞ、なんか三つ目のドクロっぽい笛を持ってた」
「なんだそりゃ、趣味悪ぃ奴だな」
「三つ目...ドクロ...」
「どうしましたの?ルーシィ」
三つ目のドクロに何か引っ掛かったルーシィは、頭をフル回転させ考えていた。
「ううん...まさかね.....あんなの作り話よ....でも、もしその笛が呪歌だとしたら...ララバイ...眠り...死...」
そして、ルーシィはハッとした表情に切り替わる。
「その笛がララバイだ!!!呪歌...死の魔法!」
「何!?」
「呪歌?」
「あたしも本でしか読んだことないけど、禁止されてる魔法の一つに呪殺ってあるでしょ?」
エルザも呪殺については知っていたらしく、その意味を思い出す。
「確か...対象者を呪い死を与えるって言われている黒魔法」
「呪歌はもっと恐ろしいの」
・・・
『クヌギ駅』
「客も運転手も全部降ろせぇ、この列車は鉄の森が頂く」
ワァァァ!!
鉄の森の襲撃により、駅内の人達が次々に逃げ出す。
そして、その駅に着いた列車の一つからカゲヤマが降りてくる。
「この列車で戻ると聞いて待ちわびたぞ、カゲヤマ」
「何とか封印は解きましたよ、これです」
カゲヤマが、鎌を持つ男エリゴールに、例のドクロの棒のような形をした道具ララバイを渡す。
「ホゥ、これがララバイか」
〈ウォォォ!〉
「流石カゲちゃん!」
「これで計画は完璧になった訳だな」
ララバイを見た鉄の森のメンバー達は、歓喜の声をあげていた。
「この笛は元々呪殺のための道具に過ぎなかった、しかし偉大なる黒魔導士ぜレフによりさらなる魔笛に変化した」
「まったく恐ろしい物を作ったものだ、この笛を聴いた者すべてを呪殺する集団呪殺魔法...呪歌《ララバイ》」
「始めよう...作戦開始だ」
・・・
呪歌について知ってしまったエルザは、魔導四輪を全力でとばし、鉄の森を追いかけていた。
「集団呪殺魔法だと!?そんなものがエリゴールの手に渡ったら...おのれ!奴らの目的はなんだ!」
クヌギ駅の周辺まで来たところで、駅が騒がしいことにエルザ達は気付いた。
「あいつら!列車を乗っ取ったの!?」
・・・
「ハエだぁ?」
「さっきまで列車に乗ってましてね、まったくふざけた奴らっすよ」
ナツ達と戦闘を行ったとカゲヤマから聞いたエリゴールは、カゲヤマの片耳を切り裂いた。
「いぎぃぃぃ!!」
「オイ、まさか感づかれてねぇだろうな」
「ハエなんかに感ずかれたところでこの計画は止められねぇでしょう!!!」
「当たり前だ、ハエ共が、飛び回っちゃいけねぇ森もあるんだぜ」
・・・
ギャリリリリ!
とにかく急いでいたエルザは、全速力で魔導四輪を走らせる。
「エルザ飛ばしすぎだぞ!SEプラグが膨張してんじゃねぇか」
「あの笛が吹かれれば大勢の人が死ぬ、音色を聴いただけでも死人がでるんだぞ!!!」
「わかってるけど、奴らの目的もわからねぇ上に一戦交える可能性もある!いざって時にお前の魔力が無くなったら話しになんねぇぞ!」
「構わん、いよいよとなれば棒切れでも持って戦うし、お前達がいるからな」
「なんかルーシィに言うことあった気がするけど、忘れた」
「忘れたって、気になるじゃないの」
車内では、ハッピーとルーシィは、よくわからない会話をしており、ラリカは乗り物酔いをしているナツとリートを介抱していた。
「気持ちワル...」
「いっそ降ろして...」
「まったく、しっかりしてくださいまし!」
「うーんルーシィ...変...魚...美味しい...ルーシィ...変...」
「変って…」
・・・
『オシバナ駅』
「ただいま列車の事故により入る事ができません。内部の安全が確認できるまで封鎖させていただきます」
駅員がスピーカーで状況説明をしているところに、魔導四輪をとばしてきたエルザ達が駅に到着した。
「行くぞ!」
「でも、封鎖って」
「エルザにはそんなの関係ないんだよ」
「ですわね」
「「うっぷ」」
ナツとリートは、今度は人酔いしてしまう。
「人酔いしてんじゃねぇよ」
エルザは、駅員に躊躇なく話しかける。
「駅内の様子は?」
「な、なんだね君…うごぉ!」
エルザは、質問した駅員に頭突きをすると、即座に別の駅員にも同じ事を聞いて、即答できなければ頭突きと繰り返していく。
「即答できる人しかいらないって事ね...」
「だんだん分かってきたろ?...」
ルーシィはナツを、グレイはリートを背負いながら、エルザの行動を黙ってみていた。
「ってかコレ《ナツを背負う役》ってあたしの役!?」
「しゃーねぇだろ、俺だってリートを背負ってんだから、諦めろ」
そして、駅内の状況を聞けたエルザが、ルーシィ達のもとへ戻ってきた。
「軍の小隊が入り込んでまだ戻って来ていないらしい、おそらく戦闘があったと思う、中へ行くぞ!」
エルザ達は、急いで駅内に入り込む。
そこには、軍の小隊と思われる人が何人も倒れていた。
「全滅ですわね」
「相手は一つのギルド、すなわち魔導士、軍の小隊ではやはり相手にならんか」
エルザ達は、駅のホームへと走る。
「!!!」
「やはり来たな、フェアリーテイル」
そこには、大量の鉄の森の魔導士が待ち構えていた。
「貴様がエリゴールだな」
「あれ?あの鎧の姉ちゃん」
「なるほど、気づかれたのお前のせいじゃん」
ルーシィは、必死にナツとリートを起こそうと体を揺さぶっていた。
「ナツ!リート!起きて!仕事よ!!」
「無理だよ!列車→魔導四輪→ルーシィもしくはグレイの3コンボだ!」
「「(あたし)(オレは)乗り物かよ!」」
「ハエがぁ!お前らのせいで!」
「ん?」
「この声...」
カゲヤマの声で、ナツとリートは目を覚ます。
「貴様らの目的は何だ?返答次第ではただでは済まんぞ」
エルザが、睨み付けるとエリゴールが一歩前に歩みでた。
「遊びてぇんだよ仕事もねぇし暇なんでよぉ」
するといきなり、エリゴールが浮かび上がった。
「浮いた!?」
「風の魔法だっ!」
「さて、問題だ...駅には何がある?」
「駅...スピーカーか...」
ふらふらになっているが、復活したリートがエリゴールの問題に答えた。
「リート!」
「復活した!」
「スピーカーだと!?まさか!!!呪歌を放送するつもりか!!!!」
「正解、やるじゃねぇか」
エリゴールは、スピーカーの周りを飛び続ける。
「この駅周辺には何百何千もの人間が集まっている、いや...音量をあげたら町中にメロディが響くかもな」
「大量の無差別殺人だと!」
「これは粛清だ。権利を奪われた者の存在を知らずに権利を掲げて生活してる者共へのな」
「この不公平な世の中を知らずに生きるのは罪だ。よって死神が粛清を与える」
「死と言う名の罰をな」
「残念だったな!ハエ共!闇の時代を見ることなく死んじまうとは!」
エリゴールが話し終わると同時に、カゲヤマがルーシィ達に影を伸ばして攻撃しようとする。
「やっぱりお前かぁ!!!」
ナツとリートは、ルーシィに攻撃される直前に、手に纏った炎と氷でカゲヤマの影を切った。
「双竜復活!」
「今度は地上戦だな」
「たっぷり仕返ししてやるよ」
この状況を見ていたエリゴールは、ニヤリと笑っていた。
《かかったな妖精の尻尾、多少の修正はあったがこれで当初の予定通り、笛の音を聞かさねぇといけねぇ奴がいる...必ず殺さねぇといけねぇ奴がな》
後書き
ある程度投稿したら、オリジナルの話しも投稿しますね。ハーメルンで書いた分ですが
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