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八条学園騒動記

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第六百五十一話 サウナの話その十

「とても」
「カトリもそう思うね」
「ええ」
 カトリは実に興味深そうに応えた。
「一度入りたいわ」
「じゃあトルコに行ったら」
「その時はだね」
「是非行くから」
 こうジョルジュに答えた。
「本当にね」
「そうするね」
「ええ、ただそこに天本博士がいたら」
 自分達とも何かと縁のあるこのとんでもない人物はというのだ、人間と言われているがその能力と人生から神ではとも言われている。
「速攻で帰るわ」
「まあそうだね」
「あの博士がいたらね」
 二人もそれはと頷いた。
「誰も逃げるね」
「何やらかすかわからないから」
「それじゃあね」
「皆逃げるよ」
「だから私もね」
 カトリもというのだ。
「全力で逃げるわ」
「そうした方がいいね」
「あの博士についてはね」
「冗談抜きで何しでかすかわからないからね」
「普通に殺人とか破壊活動起こすから」
「そういうのが趣味だからね」
 外には大量破壊兵器の開発及び製造に生体実験もある、ただし殺人や実験の対象はヤクザ者やチンピラといった小悪党ばかりである。
「もう姿を見たらね」
「逃げるべきだね」
「その時点で」
「この前もやらかしたわよね」
 カトリはむっとした顔で述べた。
「マフィアのファミリーを全員拉致してね」
「そうそう、生体実験してね」
「全員殺したんだよね」
「遊びで身体解体したりして」
「百人位ね」
「一人殺したら殺人だけれど」
 カトリはこうも言った。
「百人だとね」
「立派な殺人鬼だよ」
「それも遊びで殺すなんてね」
「シリアルキラーだからね」
「実際博士そっちにも入ってるし」
「マッドサイエンティストでシリアルキラーなんてね」 
 それこそというのだ。
「最悪じゃない」
「もうこれ以上はないまでに」
「そうだね」
「だからね」
 そうした人物だからだというのだ。 
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