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ハッピークローバー

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第十四話 話をしてその三

「全体の半分位で」
「その人達のこともあるから」
「工業科にしても」
「それ言ったら商業科もね」
「勉強厳しいよね」
「やっぱりそれなりの成績じゃないと」
 一華は自分達の学科である商業科の話もした。
「部活でもね」
「試合に出られないよね」
「そうなのよね」
「まあ中には体育科の円地先輩みたいに」
「体育科のね」
「あの人成績学年最下位らしいけれど」
 それでもというのだ。
「追試の常連で」
「それでも追試いつも何とか合格してよね」
「バレー部のレギュラーだったね」
「そうそう、あの人凄いのよ」
 一華は学科は違うが同じバレー部の部員として答えた。
「運動神経凄くて体力もね」
「あるんだよね」
「センスがあるのよ、背も高いしバネもあって」
「もうバレーするのに相応しい?」
「そんな人でね、性格もね」
 こちらもというのだ。
「気風がよくて明るくて面倒見がなくて」
「いい人なんだ」
「いじめも意地悪もしないね」
 そうしたというのだ。
「姉御肌の人なのよ」
「そうなんだ」
「女の人だけれど」
 それでもというのだ。
「前田慶次さんみたいな人よ」
「あの傾奇者の」
「そう、あの人何でも教養はあったらしいけれど」
 ただし政には興味がなかった、だから自分で戦以外は出来ることはない『だいふべん者』と言っていた。
「やっぱり傾奇者っていって」
「強いってイメージ強いよね」
「兄貴みたいな性格で」
 そうしてというのだ。
「明るくて曲がったことはしない」
「それでいてアウトローな」
「そうした人だけれど」
 前田慶次はというのだ。
「あの人もね」
「そんな感じなんだ」
「服装もそうだしね」
 そちらもというのだ。
「派手だから」
「それでなんだ」
「あの人はね」
「傾奇者なんだ」
「そう言われてるわ、私達の間では」
 実際にというのだ。
「女前田慶次ってね」
「凄い評価だね」
「けれどいい評価でしょ」
「前田慶次なんてね」
 この人物に例えられるならというのだ。 
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