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八条学園騒動記

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第六百五十話 終わってからその九

「だからね」
「わかってないわね」
「うん、けれど凄い人なのは事実で」
「そのお父さん実際に黒人よ」
「そうなんだ」
「大男で筋骨隆々でね」
 そうした外見でというのだ。
「滅茶苦茶強いのよ」
「そうなんだ」
「それで鬼神みたいにね」
「項羽みたいに」
「兎に角強くて」 
 それでというのだ。
「今主人公達満身創痍なのよ」
「果たして勝てるか」
「そろそろ決着だけれどね」
 それでもというのだ。
「予断を許さないのよ」
「けれどここで負けたら」  
 ジョルジュはここでこう言った。
「作品としてね」
「ええ、終わっちゃうわね」
「バッドエンドでね」
「ゲームでは幾つもエンディングがあってね」
 カトリはこちらの媒体の話もした。
「別にね」
「それでもいいね」
「もう一度チャレンジしたらいいから」
「そうだよね」
「けれど漫画だとね」
「基本結末一つだしね」
「それは小説やアニメと同じだから」
 それ故にというのだ。
「展開や結末は一つで」
「ゲームブック方式でないと」
「だからね」
「勝つと思うわ」
「そうだよね」
「けれどそうなるまでがね」 
 基本的な展開は読めていてもというのだ。
「はらはらしてね」
「心配になるよね」
「果たしてどうなるか」
 そう思ってというのだ。
「どうしても」
「そうだよね」
「まあね、ごく稀にね」
 カトリはこうも言った。
「ありきたりの展開は嫌だって言って」
「ここでお父さんを勝たせるとか」
「そうしたことする人がね」
「いるんだね」
「勝たせら駄目だけれどね」
 作品としてその後のストーリーの進め方に深刻な支障が出るからだ、負けなくてはいけない相手も存在するのだ。
「王道は嫌とか言って」
「ありきたりの展開じゃ面白くないとか」
「そう言ってね」 
 そのうえでというのだ。 
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