八条学園騒動記
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第六百五十話 終わってからその四
「いいけれど」
「それでもだよね」
「十巻以上読んでね」
「それで悲しい結末だと」
「私そう言うのが本当にね」
カトリは心からこの言葉を出して話した。
「駄目だから」
「それでなんだ」
「その恋と真実もね」
「二人が結ばれて」
「ハッピーエンドであって欲しいわ、ちなみに男女の恋愛よ」
「同性愛じゃないんだね」
「ええ、そうよ」
連合では同性愛、男同士も女同士も普通である。それでそうした恋愛漫画も多く存在しているのだ。
「男女のね」
「恋愛だね」
「本当にロミオとジュリエットみたいな」
この作品の様だというのだ。
「男女のね」
「恋愛だね」
「友情もある、ただ三角関係はね」
これはというと。
「ないの、二人があくまでね」
「想い合っていて」
「そこに誰かが恋愛で入ることはね」
そうしたことはというのだ。
「ないの」
「そう言えばロミオとジュリエットもだね」
ジョンもこの作品に言及した。
「そうだったね」
「三角関係ないわね」
「あくまで恋愛は二人だけでね」
「ロミオもジュリエットもね」
「他の誰かが好きになることはね」
「ないわね」
「二人の周りにも人はいるけれどね」
彼等のそれぞれの家の者達がだ、彼等の存在と行動もこの作品を名作にしている要素なのだ。シェークスピアはそこまで書いているのだ。
「それでもね」
「それと同じでね」
「周りは二人にそれぞれ付いていて」
「心配したり気付いたり怒ったりね」
「しているんだ」
「それですぐに味方になってくれたり衝突したりだけれど」
そうなっていってというのだ。
「どのキャラも最後は味方になってくれるの」
「いい人達なんだ」
「難しいキャラもいるわよ」
こうジョルジュに話した。
「頑固で気難しくて、今ヒロインの父親が出ているけれど」
「ああ、娘を守るだね」
ジョルジュもそれはわかった。
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